母指球、デジャヴ、蜘蛛の巣
10月上旬
・秋の授業が始まった最初の日、「まだ声ができていない」と言う先生が2人いて、確かに先生は声をつくるものだよなと思ったが、声について保険をかけるときに「できていない」と言う先生はこれまで出会ってこなかったことを意外に思った。
「人生ではじめてのことが二回、同時期に起こる」というのはそれだけでかなり、アラートみたいに見える。この世が何か訴えかけようとしてきている、みたいに思う。そしてそれは意外とたくさん起こる。
・お皿を運んだり洗ったりするアルバイトが始まって、自分は親指に頼りすぎだと気づいた。と思ってから、ギターの弦を押さえるときにも親指のことを、正確には親指の下部分の膨らんだ筋肉のことを考えている。母指球と呼ぶらしい。
・はじめてリゾットを自分でつくってみて、上手くいった。
・春もそうだったけど、授業中にデジャヴが来ることが今年はやけに多い。夏休み、授業がないあいだはそのことを忘れていた。「授業」なるものを今までどれだけ受けてきたか、そのそれぞれがどれだけ似たような経験だったか、と思いを馳せる。ベルクソンが、デジャヴは過去を思い起こしているのではなくて、現在を知覚すると同時に思い出している、と言っていたけれど、体感として全く共感できない。体感として。
デジャヴの10回に1回くらい本当に鮮明なやつがあって、そのときは教室で放心する。かなり不安になる。
・理路&ステップ
・秋は好きだけど、体温調節がむずいのは結構嫌だ。
・どでかい蜘蛛の巣がマンションの出入り口に張ってあり、毎回見えないし忘れているので、出入りのたびに頭を掠める。僕が蝶だったら5回は食われている。やるな。
・炎症は、“炎”えているわけだから、冷却すればある程度回復する。ということ学んで、人生ではじめて「目から鱗」と思った。
・サムネイルの時計、この時間に水筒をつくれていたら大体遅刻しない。なんで休日になんのきなしに撮った時計がこの時間だったんだろう。
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