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1冊目「地に足をつけろ」
私が自己啓発本を買わなくなったのは十年以上前。
それまでは今の自分が嫌いだ。
変わりたい。
抜け出したい。
成功したい。
幸せになりたい。
とあらゆる自己啓発本や幸せになるCDや数珠を買っていた時期がある。
今なら、笑えるがその時は真剣だった。
それ以外の今を変える努力の仕方なんて考えもしなかった。
自己啓発本を読むと、自分も変わったような気がして、満足度が高い。
満足して何もしない。
だから、実際は何も変わっていないからまた別の本に手を出す。
そんな、私の自己啓発本中毒から抜け出すっかけになった事がある。
私にはお気に入りの自己啓発本があった。
いつでも読み返そうと手の届く場所に置いていた。著者は名のある実業家。
読み終わり、私は生まれ変わることができたような気がした。
今の私ならなんでもできそうな気がした。生き続ける勇気をもらった。
が、結局何もしなかった。
そんなある日、40年以上引きこもり家庭内暴力をしている50代の男性のドキュメンタリーを見た。
詳しいストーリーは忘れてしまったが
その男性の机の上の本棚の映像は今も鮮明に記憶に残っている。
その男性の机の上には中学校の教科書と一緒に私のお気に入りの本が置いてあった。
40年前の教科書と数年前に発売された本。
ミスマッチだけど、その男性を表すには充分だった。
彼もこの本を読んだんだ。
読んだけど、家から出れず家族を苦しめている。自分もずっと苦しい。
その時、その男性と自分を重ね合わせて胸が苦しくなった。
その男性も自分を変えたいともがいていた。変わりたくて、その本を読んだ。
本を読んでも変わらない。
だって、彼や私は何にも変われていないじゃないか。私のようにずっーともがいているじゃないか。
それから、本に期待することをやめた。
数珠もCDも捨てた。
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この本は、自己啓発本と訣別するための自己啓発本。
自己なんか啓発するな!と言っている。
自分探しの時間を減らしてネガディブにフォーカスしてもっと「NO」といおう。
他人の情けなさに影響されず、怒りを抑えられるようになり
コーチなんて雇わず真の友を見つけよう。
森や美術館を楽しみ、見返りもなく誰かに親切にし
月に一度小説を読み、進歩ではなく過去を反復しよう。
もっと成功しろ!もっと成長しよう!もっともっともっともっと・・・・
と言われる中で、プレッシャーから解放してくれる本。
人生におけるあらゆるもの借り物だ
この本からもらった言葉のギフト。
自分の人生を自分のものだと思わず、借り物だと思う。いつ返すのかは自分も誰も分からない。
そう思うと、ありがたく生きることができる。
それと同じで
地球に存在するすべてのものたちは
借り物だということ。
お返しする日が来る時まで大切にする。
そう思えるのではないだろうか。
本では我が子も同じように考えると良いと書いてある。
私の場合は、犬たちだ。
大切な犬たちもいつか分からないし近い未来か遠い未来か分からないけど
必ずお返しする日が来る。
だから今お借りしている間大切に育て一緒にすごそう。
と考えるとこで
今日の散歩面倒くさいなぁ。。。と思っても、いやまてまて。この大切な2匹はお借りしているのだ!いつまでかは分からない。それは明日かもしれない。
と思い腰を上げて散歩に行くことができるし
いつかお返しする日が来たとしても
「ずっとこんな日が続く」と思い過ごしてきたのと「この日はいつか終わりが来る」と思いながら過ごしてきたのじゃ覚悟の大きさが違うので
苦しみ、悲しみ、後悔も最小限で済むかもしれない。
借り物
この言葉に出会えただけでもわたしにとって読むべき本であった。心がすーっと軽くなった。
執着から解放されたかのような感覚。
さぁ。もっともっとから解放されて
その自己啓発本は一旦読むのやめて、過去から学び今を生きよう。
実践すること
・村上春樹の本に挑戦する
・「全ては借り物」だと言う考えのもと毎日を過ごす
・怒りを抑えられるようになる
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