津田真人先生と林真一郎先生の「健康ブームの深層を追求する」
昨日は、ホリスティック医学協会主催の講演会に参加してきました。いつもお世話になっている林真一郎先生と、ポリヴェーガル理論解説書で話題の津田真人先生による、社会医学シリーズの講座「健康ブームの深層を追求する・その背景と対策」でした!
この中で、特に印象的だったのは「健康ブーム」は「社会の変動期の危機の表現である」ということ。いわゆる健康ブームは社会の高自殺率期とオーバーラップし、さらにはより大きな変革(破壊)の前触れでもあるという視点です。
これは、今後も考え続けたい大きなテーマとなりましたが、さらに示唆に富んでいたのが、こうした変動期の一種のコーピング(?)として、自己を否定する「自殺」と自己を強化する「健康ブーム」があるというわけです。
しかしそうした両極のみならず、他にも方法はあるわけですが、それが、弱さを受容して他者と共有する、相互補完的な「社会的関わり」となります。そしてこのかかわりは、相互の相違を認め合う必要があるので(一律を強制するものではないので)、いわゆる「折衷」ではなくて、「多元的」であるでしょう(この辺りは多分に私個人の見解です)。多元的なつながりが大きな解決ヒントであるというのはとても印象的でした。いまさらながらに「ジャングルカンファレンス」のセラピスト間での癒しの効果を感じることができました。
ポリヴェーガル理論の話題は出ませんでしたが、講義後に津田先生と三木成夫と安保徹のポリヴェーガル理論との関連性について少しお話をさせて頂いたのはとてもうれしく大きく参考になりました。ダイアローグが、これからの医療の大きな潮流になることを確信した、素晴らしい講演会でした。