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お城へToGo 対馬編(かなたのき)

 対馬編の第2弾。五島列島の福江城と並んで、続100名城のラスボス、金田城です。NHKの最強の城にも認定されていますが、とにかく行きにくい…。おとなり韓国の方が近い「国境の城」、別名「かなたのき」。実際の由来は違うのかもしれませんが、かなたのき、の方がしっくりとくる城ですね。

 白村江の戦いの敗戦後に、唐の侵攻に備えて建設された古代山城で、大野城や基イ城などに続いて、国境の最前線として防人が配置され、古代史上重要な城となります。

 城めぐり的には、鬼ノ城や、玄蕃尾城に匹敵するハードな運転の行きにくさです。はるばる対馬に到着した上に、なかなかの山道、徐行運転、カーブは減速というよりほぼ停止、ライト点灯、クラクション併用です。到着しても狭い駐車スペースに、わナンバーの駐車群で転回も困難、携帯電話は電波状態悪く使用できません、とのお達し。そこからさらに登山スタートです。(今後、更なる整備の予定があるようですので再訪が楽しみです)

 ただ、そこからは石塁や城戸、石垣が万里の長城のごとくに展開しており、事前に想像していた以上の迫力でした。壮大な石垣の向こうに、黒瀬湾が見え、三つの城戸は威圧感満点です。こうした迫力はやはり写真やテレビでは伝わらないですね!

 訪問時、ひざを痛めていたので、山頂部の旧軍施設や最高所の石垣など、アンゴルモアでの名場面をみることはできませんでしたが、いわゆる湾からの侵入を防ぐ城戸や主な石塁、さらには主郭にあたるビングシ山など主だったところは見ることができました。

 アンゴルモアで描かれるように「元寇」における籠城戦的な活躍はなかったのかもしれませんが、古代の戦争に使用された施設が、近代になっての日露戦争でも軍事拠点となったというのはやはりすごいです。
 現在の見学路が、日露戦争時の軍用道路として用いられたものだからこその、見学のしやすさといったところでしょうか。古代と明治の邂逅です。

 大野城などでも感じましたが、古代山城の規模の大きさには圧倒されます。日本書紀の後半部の話にもかかわらず、現代的にもすごい規模で、いやおうなしに古代とのつながりを感じることができます。
 ある意味、古代山城ができてから中世、戦国の城郭につながったわけですが、知識なしにみたら順序が逆のように感じるのが普通でしょう。当時の国際的な緊張状態を知る上でも、とても勉強になりました。(技術というものが直線的に伝わらない、容易に断絶してしまうということを実感します)

 「アンゴルモア」のクライマックスとなるお城ですが、原作を読んでから実際に行ってみるとその迫力がさらに強く感じるのではないでしょうか。

配信元:Wikipedia

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