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ブロッホ球
量子コンピュータで使われる量子ビットは、量子力学の重ね合わせの原理から、0と1のどちらも取ることができます。また、0と1の間の0.5といった状態も取ることができます。量子ビットは、状態$${\ket{0}}$$と$${\ket{1}}$$の任意の重ね合わせ状態を作ることができます。単一の量子ビットの状態は以下のように表すことができます。
$${\ket{\psi}=\alpha\ket{0}+\beta\ket{1}}$$
量子力学によると、$${\ket{\psi}}$$の2乗は確率を表しますので、規格化の条件から$${\alpha^2+\beta^2=1}$$により、$${\alpha}$$と$${\beta}$$には制約がかかります。2乗したもの同士を足し合わせると、1になるものとしては$${\sin}$$の2乗と$${\cos}$$の2乗を足せば必ず1になることを利用します。
$${\sin^2\left(\frac{\theta}{2}\right)+\cos^2\left(\frac{\theta}{2}\right)=1}$$
$${|e^{i\phi}|=1}$$なので位相を加えることも可能で、一般化すると量子ビットの状態は
$${\ket{\psi}=\sin\left(\frac{\theta}{2}\right)\ket{0}+e^{i\phi}\cos\left(\frac{\theta}{2}\right)\ket{1}}$$
と表すことができます。
単一の量子ビットの状態は2つの実数$${\theta}$$と$${\phi}$$で完全に記述することができます。量子ビットの状態は「ブロッホ球」と呼ばれる単位球の1点に相当します。
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出展:ウィキペディア
ブロッホ球の北極が$${\ket{0}}$$、南極が$${\ket{1}}$$に相当します。