お金払ったけど歯科矯正始めなかったので、理由を述べます
歯科矯正を始めた方が良い理由は、山ほど検索ヒットする。
当然だと思う。高いお金出してやるのに、日々の生活を削って頑張ってきたのに、「やったけどどっちかと言うとマイナス」なんて、人間が受け入れられるわけがない。
だから、やり終えた人から「冷静に考えたらやらなくてよかった。結果的にはややマイナス」みたいな感想は、基本的には聞き出せないと思っている。
と言うわけで、めちゃくちゃ悩んで、始めるつもりでお金も払ったけど矯正中止した私が、ここにやらない理由を記載するのは意味があると思う。
私は、迷いながらもお金払えば勢いでなんとかなるか、と大金を支払っている。でも、再度検討、長期的に見てマイナスと考えて開始しなかった。返金なし。お金だけ払った。他の方には、こんな愚かすぎるミスをしないでもらいたい。
歯科矯正を始める前に、やりたいけどやっぱやめようかな・・・と迷っている方の参考になれば嬉しい。
とはいえ、「矯正をやりたい」という気持ちが高ぶっているうちは、正直これを読んでも全く意味がないとは思う。どうせやりたくなる。しかも、やるぞ!綺麗にしたい!という気持ちがとても強い人はむしろやった方がいい。
矯正しないにせよ、するにせよ。誰かに言われて決めるなんて、納得できるはずない。自分でぐるぐる考えて、整理して、覚悟決めて判断したら後悔はしないと思う。
私が矯正をしない理由
「え?歯並び気になったこと一度もないよ?」と言われまくる
私は小さい頃は綺麗な歯並びで、矯正不要と歯科で言われたこともあり矯正しなかった。ただ、大人になって親知らずの影響で歯並びが崩れた。なので矯正しようか検討し始めたのだが・・・。
友人や夫に歯並びを矯正したい話をすると、決まって返ってくる答え。
正直「やっぱり?別にやらなくていいのかな?」と疑問がわいた。
海外では常識?ほんとか?
海外ではビジネスシーンにおいて云々とか、経営TOPは当然歯並びが良いとか、米国、中国では笑顔で歯並びが気になる人が9割とかいう記事が出てくるが、出典はどこでしょうか?記事書いてる人歯科医師(関係者)じゃないですか?これ、歯科業界のプロモーションじゃないですか?という疑問が頭から離れなかった。
世界には米国と中国以外の国が大量にあるが、そのほかの国はどうなのだろう?とか。アメリカのアッパーミドルはみんな歯並びがよく白い歯で、と言う記事を見ても、「アメリカのアッパーミドルって年収3000万かつ資産数億円みたいな人達よね・・・?」という印象だ。ステージが違うと馬鹿にされるそうだが、いや、そもそもそのステージにいないから馬鹿にされるならされるで仕方ない。だって事実だ。自分の身の丈を考えた時に、シンプルに合わない。私の年収は3000万もない。企業経営TOPでもない。数年以内になれる見込みも、冷静に考えて今のところない。
そもそも海外に興味が無い
単に外国人の友達がいない。上司もいない。お客様にもいない。旅行はするかもしれないけど、旅行中は客だから、歯並びで体験できないことがあるとは考えにくい。
今の自分には分相応な気がする
アッパーミドルの人が歯を綺麗にしているのは、綺麗にする暇も金もありますよ、もしくはそういう育ちの良い出身ですという意味だと思う。豊かで視座も高くて、大きなお金を動かすのに慣れてますよ、良いコネクションももってるし、安心して投資してね、というか。分相応に歯並びを揃える違和感は、ブランド物を無理して買うようで自分は居心地が悪かった。ビジネスで時には自分をより高く魅せるという意味で虚勢も大事だと思うのだが、私は性格的に不器用正直者タイプなので、虚勢の歯並びは使いこなせない。今のところ、「エスタブリッシュで会話に機転の利く頼れるリッチな女性」イメージは、自分にあんまりしっくりこなかった。どっちかというと、「こつこつ努力を重ねられる実直で親しみやすい芯が通った仲間にしたい女性」の方が目指しやすい。
子供が幼い。一緒に飲み食いいつでも楽しみたい
私は子供を出産していて、その子もまだまだ小さい。あーんしてくれた時には食べてあげたいし、お出かけでお菓子を一緒に摘まんだりしたい。子供には矯正してあげようと思うけど。
同じ場所に住み続けられる見込みがない~矯正は一生~
歯科医師に相談したら、リテーナーという保定器具を取り付けてからも、矯正は続くそうだ。夜だけなど付けたりして歯並びをキープし続ける。リテーナー(数万円)は1回買えばそれを一生使い続ける訳ではなく、定期的に買い換える必要が出てくる。本気で一生使い続けるなら、支払いもそれなりにずっと発生するだろう。マウスピース型なら耐用年数は1年~2年くらいで、歯ぎしりで穴が開いたり、着色が気になったり、契約内容によるが取り換える必要がある。プレートタイプなら大事に使えば10年くらい持つらしいが、私は今から10年以上同じ場所に住める気が全くしない。あと、一生お付き合いする歯科医師を探す暇は、今は無い。自分に相性ピッタリで技術もあるお医者さんを選ぶには相応の労力が必要だが、その優先度が低い。(理由は下記)
今は、矯正より先にやりたい/やるべきことが多すぎた
正直、将来本気で矯正しないとどうにもならないタイミングが来たら、またお金を払ってやると思う。でも、その時はランニングコストを一生気にせず支払い続けられる(金と労力)と判断出来た時だけだ。それこそステージがあがる間近、あと一歩上がるには、綺麗な歯並びがどうしても必要だ、と判断した時になると思う。
見た目は大事だ。仕事のチャンスになることもあるだろう。それこそ、ステージが上の人間として下駄をはかせてもらえるかもしれない。でも、下駄をはかせてもらったあとの仕事で、きっちり結果を出して認められるかどうかは、自分の実力次第だと考えている。
そう考えた時、今は、歯並びがどうのこうのというより、実力をつける方を優先すべきと思った。資格取得の勉強や、給料アップ、役職アップのために仕事や読書に集中したり、時には転職を考えたり、趣味に関する知識や交流を増やして、自分の中身を充実させたいしさせるべきだ。あと、子供と可能な限り向き合って、食べたり飲んだりお出かけしたりしたい。ずっと一緒にはいられないから、余計に。もしかしたらもう一人二人、子供が欲しいって思うかもしれない。
そんな時に、矯正で歯に違和感があるとか、どこかが痛くて集中できないとか、歯磨きが気になるとか、引っ越した後の歯科矯正場所を探す手間とか、治療に通う時間とか、私には不要すぎた。そんなに脳にも体力にもキャパシティーがない。
おわりに
見た目も中身も大事だけど、労力は有限
見た目も中身も、全部一緒に改善出来るならそれが一番いい。もちろんそうだ。でも、労力も時間もお金も有限だ。
限られた中で、
・実生活への影響(金と時間と心の導入コスト+ランニングコスト)
・人生の優先順位(自分の性質、価値感)
をしっかり調べて整理しきっちり向き合って、いつやるか、誰とやるか、人生の優先順位を見極めていくのが大事だと今回で学んだ。
かなりお金で痛い目は見たし、導入費用のサンクコスト的にやっちゃう方がいいと自分をだまそうとしたこともあったけど、自分の価値観を信じて損切りすることにした。皆さんも、よくよく考えて、自分が一番大事にしているものを見失わずに、素敵な歯並びライフを送ってほしい。
おわり