「おすすめのソムリエナイフは?」
「おすすめのソムリエナイフは何ですか?」
ソムリエを長年続けてきて、私がとてもよく聞かれる質問の一つ。
有名なラギオールのグランクリュは、20代のころからずっと使っていたのですが、いろいろ使ってきて最終的に行き着いたのがこちら。
「スキップ ラギオール PCブラック」
今現在も実際に使用しています。
ナイフ選びに完全な正解というものはありせんが、良いナイフのポイントというのは存在する。
自分に合ったソムリエナイフを見つけるために、次章の内容を参考にしてみてください。
このソムリエナイフが良い理由
ではこのナイフを私がなぜ良いと考えているのかについて、以下に5つのポイントを挙げさせていただきます。
1.グリップの部分が太く、ラバー素材で柔らかく手を痛めない。太めであることから握りやすい。(グリップの素材が鉄の場合、握った時に痛くなる場合があります)
2.ナイフが長く切れ味がよく、スクリューキャップを綺麗に切ることができる。それでいて指を切ることはない加工。
3.スクリューにしっかりとした長さがあり、高価格帯のワインの長いコルクや熟成ワインの柔らかくなったコルクにも対応できる。
4.耐久性があり、長く使える。(日々レストランで何本も開けていると、次第にスクリューの接続部分がぐらつき始めてしまうものが多いですが、このソムリエナイフはかなり耐久性があり、長年安定して使える)
5.とてもリーズナブル。3,000円程で購入可能。(かつては1,500円で買えたのですが、近年値上がりしました。それでも安い)
以上です。
私はもともと、こちらのナイフを誰かにおすすめされたというわけではなく、たまたま発見して使用し始めました。
ただしおすすめしておきながら、現在こちらのナイフはなかなか手に入りにくくなっているようです。ワインスクールでも購入できたのですが、現在入荷待ち状態となっている様子でした。
ソムリエ試験を目指すワインスクールの受講生にも毎年おすすめし、実際に使用されている方々からも大好評をいただいています。もし機会がございましたらお試しいただければと思います。
最後に
フレンチレストランに就職し、ソムリエを目指して勉強をスタートした頃、一番初めに気合を入れて購入したのが、「アスロ」の10,000円のソムリエナイフでした。こちらも素晴らしいソムリエナイフです。
その後、ラギオール グランクリュを使用し続け、最も高価なもので、30,000円のナイフを使っていた時期もあります。(最高に開けやすくて充実していたのは間違いありません)
しかし、ソムリエとしての経験を積めば積むほど、ナイフ自体の機能性やブランドは気にならなくなっていき、一時期はなんと300円という非常に低価格のものを使用していた時期もありました。(さすがに何度も使用していると砕け散りました。)
ソムリエナイフに関しては、高額だから必ず良いというわけではありません。今回おすすめしたアイテムはあくまでも一例ですが、お話させていただたポイントを参考に、いろいろと試してみた上で、自分の手に馴染むものを見つけていただければと思います。
お気に入りのソムリエナイフで鮮やかにワインを開けることができれば、ワインをもっと美味しく楽しめることは間違いありません。
ワインディレクター 田邉公一