祖母と向日葵とフレンチトースト
夏が終わりを迎える。幼い頃から私は毎年、夏になると祖母と過ごしてきた。今年も仕事の休みを取り、祖母の家へ向かっている。蝉の声が響く中、泊まりの荷物を入れたバッグが両肩に食い込み、少しずつ祖母の家に近づいていく。駅から20分ほど離れた住宅街にある祖母の家は、その地域に溶け込んだ一軒家だ。
祖母は毎年、私を家の前で待ってくれていて、私を見つけると大きく手を振ってくれる。私も手を振り返しながら、祖母の家へと歩みを進める。
「よく来たね。暑いでしょう、ガリガリ君。」
いつもそう言っ