鍼灸師に賞レースが必要な理由(わけ)

いまこそ賞レース

年末になると漫才師が優勝を目指すM-1グランプリという賞レースがあります。この功績・影響は大きく、優勝や準優勝を勝ち取ったコンビは、無名な芸人からその後、寝る間がないほど活躍の場を広げています。

また、そのムーブメントにあやかってそれまで「○-1」といえば自動車レースの「F-1」くらいしか無かったものが、すべてのアルファベットのあとにワンをつけて、賞レースとして展開しているものが数多くあります。

それだけ世間の耳目を集めるために苦労しているということと、この賞レースが脚光を浴びるために有効だという証拠にもなっています。

鍼灸院の宣伝の弱点

鍼灸院の宣伝手法はさまざまあります。顧客の感想をホームページに載せたり、チラシを近隣の商店に置いてもらうなど。

それら宣伝は必要なことであり否定するものではありません。ただ、自院の宣伝には決定的な弱点があります。

それはすべてお手盛りだということです。自分の経歴や資格を輝かしいものにしたところで、一般の方へのアピールは乏しいものです。

顧客の感想でさえ疑わしい点があります(感想は事実でも良い部分のみを好んで掲載できるため)であったり、素直に受け入れられない情報もあります。

そこには第三者的な視点がないから記載はあれど話半分で受け止めるしかないのが消費者の実情というものでしょう。

業界誌にはできないこと

鍼灸師の実情というのは興味深いものです。

事実、ネットでは鍼灸師の本だな(どのような本を読んでいるか)という画像の公開が注目を浴びたり、院内の画像を興味深く話題にしていることからうかがい知ることができます。

なかでも鍼灸師それぞれの課題、研究テーマ、研究成果などは業界誌の衰退によりより日の目を見ることが減りました。

また個人的な研究テーマや成果を共有することができればさらなる発展深化が期待できますし、何よりも成功への近道が誕生するかもしれません。

学会での発表でもなく、また個人のブログや自院の宣伝でもない、発表の場が鍼灸業界の活性化には役立つのではないかと考える点です。

賞レース・宣伝・業界誌の接点を作る

そこで今回の試みをご紹介します。

1880年にアメリカ科学振興協会 (AAAS)によって発行された学術雑誌『サイエンス』や1869年、イギリスで天文学者ノーマン・ロッキャーによって創刊された総合学術雑誌『ネイチャー』など、内容は知らなくても一般の人には「権威ある学術雑誌」という理解はあると思います。

まず、この鍼灸業界版の学術雑誌を作りたいと思います。(名称未定)

あくまでも業界内のものであり、一般の方向けではありません。鍼灸臨床に役立つことを学術雑誌という形で取りまとめることを第一歩とします。

次にその成り立ちですが、開業、未開業の鍼灸師を問わず、鍼灸臨床・鍼灸経営に関するすべての情報を幅広く求め、役職や権威に関係なく実学(実際に役に立つ)という観点から学術雑誌を制作します。

そして、多くの論文集という形をとり、寄稿者ならびに編集委員の投票によって、優秀な寄稿を決定します。

優秀な寄稿には誌名を冠して表彰することとし、寄稿者は自院での宣伝に活用することができます。編集委員は寄稿者の世間へのアピールを助けることとし、ひいては多くの鍼灸師が受賞を目指し寄稿することのメリットを創出します。

寄稿者が増え、投稿が掲載されること自体が希少価値を生むようになれば、寄稿したこと自体が鍼灸師の価値となります。(M-1優勝だけではなく、M-1ファイナリスト、M-1準決勝進出者などネームバリューになる)

また表彰制度は編集委員の選出によるもの、寄稿者同士によるもの、読者によるものなど、それぞれの価値観・評価による民主的なものを想定しています。仮に組織票で勝ち取ることが可能であっても、その行為自体は無名時代の評価など誰も必要のないことであり不正は起こりにくく、また雑誌が有名になれば寄稿者や読書が増えるため不正がやりにくい状況になります。

もちろん、本来の学術雑誌としての価値を発揮し、さらには臨床に直結する内容を標榜することから読者にとっても有益な内容となることは間違いありません。

寄稿者は、学術雑誌から自分の主張への導線となるため、ブログやnote、You Tubeやセミナーなどに繋がりを構築できるため、興味を持った読者・主張を伝えたい鍼灸師、双方にメリットのあるマッチングが可能になります。

このように、編集委員(誌名)・寄稿者(受賞者)・読者である鍼灸師それぞれにメリットがある鍼灸院経営特化型の学術雑誌をオンライン上で展開し、実際の鍼灸院経営の底上げ、ひいては鍼灸の普及啓蒙につなげたいと考えています。

終わりに


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