こだまでしょうか、いいえ、誰でも。―金子みすヾ詩集選
めずらしく詩を読んでみた。
こだまでしょうか、いいえ、誰でも。―金子みすヾ詩集選
読んだきっかけは「中学1年生の国語教科書」です。
教科書の途中に掲載されていた推薦図書の1つだったからです(下記)。
国語教科書の1つ目の作品は、本書の詩の1つ「不思議」でした。
何も知りませんでした。
調べてみたら、どうしようもない夫が原因での服毒自殺です。
悲しいです。
詩の内容は(詩についても無知)、何も期待していなかったせいか、スッと心に染み入る作品から入りました。
タイトルでもある「こだまでしょうか」は、おそらくほとんどの人が経験していることではないか。
経験したことがあれば、心が締め付けられます。
思い出がよみがえります。
「強がってしまう弱い自分」が浮き彫りになります。
読んでいる最中はそんなことは微塵も感じませんでした。
2周目を読んでみると、泣きそうになるのです。
大の大人が恥ずかしいです。
理解できない詩に向きあって、なぜかわからず、感情が込み上げる。
パワー、力、影響力。
シンプルでやさしい言葉なのに切り口と切れ味は鋭いのです。
以上です。