見出し画像

DX読書日記#6 読書計画を検討してみました(DX人材)

はじめに

以前読書日記#2の「はじめに」にも書きましたが、世の中で、ことさら「DXは難しい」と喧伝されているのが何故なのか謎でした。

ただ、デジタイゼーションにしても、デジタライゼーションにしても、あるいは、データ活用にしても、簡単な取り組みなどありません。ましてや、プロダクト開発や新規事業開発が難しいのは当然です。
一方で、これもまた当然ですが、そういったことを日頃から実践している組織も多数存在します。
では、ことさら「DXは難しい」と喧伝されているのは何故なのでしょうか。

読書日記#2「はじめに」から抜粋

理由として想定しているのは以下のものです。
いずれも、背景として、「DX」がブームとなり、各社にDX推進体制がつくられたことが関係していると思っています。

よく「DXは難しい」といわれる理由の想定

①DX推進体制のボトルネック

「デジタル」の影響範囲があまりに広すぎることで、DX推進体制が扱わなくてはならない情報量が膨大で、DX推進体制の処理能力を頻繁に超過、結果、活動がなかなか進まない

②DX推進体制と既存事業部門のコンフリクト
DX推進体制が推進したいDX施策が、既存事業部門から合意が得られない、あるいは調整が難航し、結果、活動がなかなか進まない

③DX人材の需要急拡大に伴う供給不足
DXブームにより、DX人材への需要が急拡大したことで、必要なDX人材の確保が以前より難しくなり、結果、活動がなかなか進められない

①と②については、読書日記#2で取り上げたマイケル・ウェイド他著『DX実行戦略』でも問題視されていて、それぞれ解決策も提案してくれているというのが私の理解です。個人的にはそれで満足しています。

「①DX推進体制のボトルネック」については、実際にそういった問題があったとしても、時間が解決してくれることでもあります。
あとは、DX推進体制の、より具体的な方法論についての本を探して読んでみようと思っています。

「②DX推進体制と既存事業部門のコンフリクト」については、もしかしたら何か解決策が示されているのではと思い、読書日記#3読書日記#4で「両利き経営」を確認してみたのですが、特にヒントは得られませんでした。

読書日記#5の伊神満著『「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明』では、「イノベーションのジレンマ」が正に「ジレンマ」であること、既存企業とは異なる、別の視点も必要であることに気づかせてもらいました。
②の問題については以上です。

残るのは「③DX人材の需要急拡大に伴う供給不足」です。

それで、今回は、DX人材に関する本を読んでみようと思っています。

ただ、どういった本を読めばよいのか、よく分かっていません。
アマゾンで検索した感じでは10冊程度あるようでした。
DX関連全体では実にたくさんの本が出版されていますので、それに比べると、少なめな印象です。
洋書の翻訳は恐らく1冊もありません。洋書自体がそれほど多くないようにも見えます。

いずれにしても候補をリストアップしてみて、対応について考えてみたいと思います。

読書計画

以下はアマゾンでの検索結果です。
少し広めに検索してみました。

DX人材に関する読書候補
『人材トランスフォーメーション』 柴田彰
『デジタル時代の人材マネジメント』 内藤琢磨
『HRDXの教科書』 EY Japan ピープル・アドバイザリー・サービス
『デジタル・ケイパビリティ』 野村総合研究所
『デジタル人材育成宣言』 角田仁
『DX人材の育て方』 岸和良・杉山辰彦他
『DX人材の教科書』 石井大智・鶴岡友也
『DX人材の思考と実践』 佐藤洋
『駆逐される人材とDX人材』 佐藤洋
『DXを強めたいなら採用を止めなさい』 河端保志・高原克弥
『IT人材白書2020』 独立行政法人情報処理推進機構
『デジタル人材 採用 育成 再教育』 日経クロステック
『データ×AI人材キャリア大全』 村上智之
『AI人材の育て方』 孝忠大輔
『データ分析人材になる。』 木田浩理・伊藤豪他
『月刊先端教育2021年10月号 デジタル人材育成』 学校法人先端教育機構

アマゾンの検索結果をもとに作成

分類すると以下のような感じでしょうか。

DX人材戦略
DX人材マネジメント
DX人材育成
 企業内
 学校
DXキャリア開発

まずは、「DX人材戦略」「DX人材マネジメント」辺りから読んでみようと思います。
中途半端ですが、、DX人材に関する読書計画としては以上です。

おわりに

ちなみに、DX人材の主な供給元として私が最初にイメージするのは、コンサルティング業界やIT業界です。
なので、DX人材の需要拡大に供給拡大で対応できなかったのは、コンサルティング業界とIT業界というのが私の認識です。

一方、アジャイル志向や実験志向が各社に浸透していく中で、DXやIT関連業務の内製化が進んでいくという意見があります。
コンサルティング会社やIT企業へのアウトソーシング一辺倒からの脱却です。

確かに内製化は進むのでしょう。
ただ、内製化が、DX人材をひとつの企業に縛り付けるようなことになるのであれば反対したい気もします。

個人的には、DX人材の市場価値がますます高くなり、転職市場が活性化し、それが日本の労働市場全体の流動化に繋がればいいなと思っています。
コンサルティング会社やIT企業はDX人材プールとして機能するでしょう。

そうなると問題は「非DX人材」かもしれません。
DX人材の育成には「DXの実務経験」が必須ですが、これは誰でも経験できるものではありません。潤沢にはありません。
「DXの実務経験」を疑似体験できるような、そんな「うまいサービス」が「非DX人材」向けにあったらいいなと思います。

いいなと思ったら応援しよう!