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wish List:自宅で餅つきをする 

 手帳を入れ替える時節柄、2022年の振り返りと、来年のウィッシュリストを作ったりして過ごしている。年末のせわしなさはつきまとうものの、こどもの頃におばあちゃんの家で食べた、つきたての餅を食べないと年の瀬の気がしない、とここ数年ずっと思っていたりする。我が家の3人の子どもたちも夫も大袋を一日でたいらげるほどの餅好きだから、きっと喜ぶだろう。
 おばあちゃんの家では、年末に叔父家族と我が家で賑やかに家中に青いビニールシートを張って、大きな鏡餅をつるんと作り、お客様用の餅をきれいにばんじゅう何段分か作ったら、後は大根餅、きなこ餅、あんこ餅とその場でつきたてをこころゆくまで食べさせてもらった。年に一度の幸せな記憶だ。その餅つきも、地震でおばあちゃんの家がなくなり、おばあちゃんも80歳超えて足腰が弱り、孫も集まらない年になって、この習慣もなくなってしまった。最も、あの時よく働いてくれていた叔母さんは、姑であるおばあちゃんの隣近所への大盤振る舞いや、田舎の密な親戚付き合いに辟易していたそうで、大人になってから従妹から聞いた話によると、餅つきの前後は機嫌がすこぶる悪く、家に帰るとヒステリックになったり、体調を崩していたらしいから、私だけがおめでたい記憶を持っているのかもしれないけれど。
 
 餅つきと言っても、石臼はなくて、大きな餅つき機と餅をちぎる機でやっていたことを思い出し、もしかしたら今は、もう少し小さくなっているかもしれないな、と思い、ウィッシュリストに「餅つきをして、つきたてのお餅をみんなで食べる」と書いた。夫と子どもはもちろん、虹の橋を渡りかけているおばあちゃんにも、めっきり介護疲れになっている両親にも食べさせてあげたい。

 書けば人生が動き出すというのは、過去に何度か実感したことがあることだが、今回は食欲とおばあちゃんの寿命も相まって、2023なんて待っていられずに、今すぐにでも餅つきをしたい衝動にかられている。楽天とアマゾンで検索したらそれなりのお値段するものの、予想通りコンパクトなものも出てきているし、今はホームベーカリーと兼ねているものなんかもあるから、そんなにハードルは高くなさそうだ。味噌も作れるものなんかもあるようだぞ。メルカリも調べてみたところ、レトロな1万円を切るものも出ている。こちらはどれも一点物だから、思わずポチッと押しそうになる。

 今日、このwish Listを思いついたのは、12月28日。昔の言い伝えで、明日12月29日は餅つきをしたらいけないんだったことを思い出した。明日はできないから、悪い癖で今すぐ電気屋に行くようなことはしないでおこうと今、自分によく言い聞かせているところだ。年末年始にただでさえ忙しい運送業の方々に、我が家に餅つき機を運んでもらうのも気が引けてしまうから、年内とはいかないと思うのだが、別に餅つきは年末だけしかしてはいけないという決まりはない。ぼんやりとではなく、明確に。100こ書き出しているうちに、本来の希望を見つけるといわれているwish List。白くツヤツヤ輝く餅にたどり着いた。どんな一年になるだろう、楽しみだ。

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