恋煩い(ep.1)
ep1.「優しい恋」
「おはよう。」
起きると珈琲の匂いが私を誘う。
部屋に君がいるという1ページに栞を挟んだ。
毎日を続きから始められるような感覚に笑みを浮かべ、珈琲を一口。
「苦い珈琲に、砂糖のような甘さを君がくれたから、私は頑張れているんだ。」
全部伝えたい。散歩をすること、美味しいご飯を食べたこと。辛かったこと。寂しいこと。
全部を君と共有したい。お互いの幸せを、二人だけのポケットにしまって、この日々を忘れないように。無くさないように。
この、
「優しい恋」が「当たり前」にならないように。
長く一緒にいるとさ慣れてきちゃうんだって。
そんな時は、
出会った時のことを思い出そう。
「 懐かしい、愛しいな。」
片思い、苦しかったなあ。
そんな事を綴った。
「月とキミ」
𝓒𝓸𝓶𝓲𝓷𝓰 𝓢𝓸𝓸𝓷...