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脳腫瘍摘出の手術〜後遺症の話その2
脳腫瘍発覚②
私の脳腫瘍はすでに
4cmの大きさに育っていて、
脳幹に迫る勢いでした。
何年もかけてこっそり
大きくなったみたいです。
時々鎮痛剤が効かない頭痛で
一日寝込んだりという事はありました。
まさか脳腫瘍があるとは
思いもしませんでした。
「摘出はした方がいいけど、
取ったからと言って、
耳は聞こえるようにはならない。
むしろもっと聞こえなくなるかも」
「頭痛は腫瘍が原因ではない事もあるので、
全くなくなる事はないでしょう」
と医師に言われました。
どこか人ごとのようで
「はぁ そうですか」
と生返事をしていました。
先生の言葉がうまく頭に入ってこない。
人って全く想像をしていない事を
突然言われると、
思考がストップするんでしょう。
気持ちがついていけない。
私の頭の中に腫瘍がある。
その事実だけをぼんやりと考えていました。
「脳外科のスペシャリストの先生がいるので
そちらでも話を聞いてください」
と言われました。
脳外科のスペシャリストがいる
隣の部屋に移動すると、
そこには幼稚園の園長先生かと見間違うような
優しそうな女性の医師がいました。
(のちにそのイメージは覆されます)
「良性の腫瘍だと思われますが、
このままにはしておけないので取りましょう」
物腰は柔らかいけど、
はっきり言う言葉になぜか安心して
「よろしくお願いします」
と腫瘍発覚のその日に
手術する覚悟を決めました。