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スタバで横に座っている人が気になる

スタバにいる他の人が気になる。もちろんジロジロと観察したりなんかしない。パソコンを開いて作業をしている人は、いったい何をしているのだろう。資料を作っているのだろうか。文章を書いているのだろうか。あの人が完成させたものをきっと私は一生見ることができないのが不思議だ。スタバにいるときはいつも誰かの背景になっているような気持ちになる。

私はだいたいフラペチーノを飲むのを目的に行くミーハースタバユーザーなので、メニューの紙に名前しか書いていない普通のコーヒーやカフェオレを飲んでいる人を見ると、なんだか尊敬してしまう。大人になったらお気に入りのタンブラーを買って、スタバのコーヒーを片手に持って街を歩きたいと思っている。

桃のフラペチーノを飲みに行った。桃がハートのサングラスを付けている写真が店内に飾られていてとてもかわいかった。隣の席には私より少し年下に見える女の子たちが座っていた。机の上には私と同じ桃のフラペチーノが2つ。仕事の話や友だちの話が聞こうとしていなくても耳に入って来る。しばらくして彼女たちは、その日に買ったものの開封式を始めた。向かいに座っている子が手を高くあげているのが視界の端に入って気になったので、さりげなく見てみると、その子は友だちが袋を開けているところの動画を上からの角度で撮影していたのだった。女の子がTシャツや靴下やコスメを取り出すたびに、動画を撮っている子がかわいい〜!とハイテンションでリアクションをしていて、撮り慣れている子にも撮られ慣れている子にも感心してしまった。まだ20代なのに、というかどの年代でもおばさんアピールをする人が苦手だし私は絶対にしないでおこうと心に決めているのだけど、それでもなんとなく「若いなあ」という言葉が心に浮かんだし、それがふさわしいように思えた。自分は全体で見たら若い方だし、年齢が上がることを悪いようにとらえたくないけど、自分が育ったときにはなかった道を通って来た年下の人も気づいたらたくさんいて、自分の普通が普通じゃないことも増えてくることは覚えておいたほうがいいんだろうなと思いながら残りのフラペチーノを飲んだ。

桃のフラペチーノはとてもおいしかったので、もう一度飲みに行こうと思っている。


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