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コンサルタント時代の苦い思い出

思考MAPを作るきっかけは、新卒で入社したコンサルタント時代の苦い経験です。
今日は、そんな苦い思い出を書きたいと思います。
大手メーカー向けの全社戦略プロジェクトに3ヶ月取り組み、そのプロジェクトが終了したときのこと。そのプロジェクトには、コンサルタントが7~8名参加し、パートナーも2名体制だったと思います。
個人的にはめちゃくちゃ大変だったのですが、最終提言を無事に終えることができました。

●その後日、同期と飲んでいるときの会話は今でも覚えています。

「おまえ、●●社のプロジェクト入ってたんだよなー。誰が凄かった?」

私は、元気に答えました。

「●●さんが凄かったよー。まじで、すごい!」

そんな返答をしていたら、同僚からは、次の質問が飛んできました。

「で、どこが凄かったの?」

その瞬間、私は、固まってしまいました。

言葉に表現したいものの、その言葉が出てこないのです。

つまり、なんとなく凄いという印象を持っているが、具体的に何が凄いのか観察することができていなかったので、うまく伝えることができないのです。


出てくる言葉は、「キレキレだったよ」とか「視点が全然違う」とか。

そんな内容が無いことしか言えない自分が、嫌になった記憶を今でも覚えています。

この瞬間、このままでは、その凄いコンサルタントには、近づくことができないと自覚しました。凄い人をなんとなく凄いと思うことから脱却しなければ、凄い人に近づくことはできないのだと。

こんな苦い思い出が、思考MAP作成の原点になっています。凄い人と一緒に仕事をしたときだけでなく、面白い話を聞いたとき、ワクワクするような本に出会ったとき、その理由を自分なりに少しでも言語化するように意識しています。

なんとなくから脱却し、きちんと言語化することが大切です。
そんなときに役立つのが、思考MAPなのです。

自分で作ったものですが、自分が一番活用していると思います。
結構便利だと思います(笑)

●たとえば、これは凄いと感じたビジネス書に出会ったときに、思考マップを書いてみる

私は、ビジネス書を読むことが大好きで、良い本に出会うと凄くワクワクしまう。

ただし、なんとなく読んで単にワクワクするのではなく、「この人は、どこが凄いのだろうか?」自分なりの解釈を思考MAPを使いながら、自分なりに言語化していきます。

そうすることで、少しでも学びを深める努力をするようにしています。

●『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? 』を読んで作った思考MAP

たとえば、この本。

すばらしい本です。
読んでいるとワクワクしますし、知的刺激が満点の本です。
ただ、ここで興奮するだけでなく、なぜ森岡さんは凄いのか?思考MAPに表現しています。

これは、あくまで自分なりの解釈ですので、ご容赦ください。

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●まず思考の結果として、どのようなアウトプットを出しているか観察します。

本書のケースで言うと、「1→0→10」を選んでいます。(表の一番右側)
このあたりの定義も別途書きたいと思いますが、既存のビジネスを一度壊しながら、10に成長させるということを意味しています。

●次に、ブレークスルーを生み出すために、どんな能力が特に優れており、どんな特徴があるのか読んでいきます。

その作業をしながら、自分の記憶に残った文章はメモしておき、その凄さを自分なりに一言で表現しておきます。

そして、特に優れている領域を色付けします。


●メモはこんな感に書いておく

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ここまで自分の言葉で表現しておけば、森岡さんに1ミリでも近づけるのではないかと思っています。(実際は、程遠い存在ですが、近づくことをあきらめずに意識的に学ぶことが大切だと思っています)こういった作業を続けていき、思考力に関する豊富なパターン認識ができてくることで、思考に対する深い理解ができてくるだと思います。


0→1人材はこういう凄さがある。1→10人材はこういう凄さがあるというパターン認識があることで、新しい情報をインプットしたときに、より深い理解ができてくると思います。

もちろん、これは思考力をテーマに限ったことではなく、自身の仕事にかかわるテーマでも成功・失敗の法則に関するパターン認識を増やしておくことがとても大切だと思います。

最近、『パターン認識』という言葉を良く使っています。

脳の中に情報が入った後に、脳の中で知識と紐づいて加工され、アウトプットされていきます。

その加工のクオリティをあげるためには、脳の中に知識があることが大切ですが、脳には記憶力の限界がありますし、世の中すべてのことを知るなんて出来ません。
しかし、世の中の成功や失敗法則に関する豊富なパターン認識(こういう場合には、こうなる。こういうときは成功する、もしくは、失敗する)を持っていると、インプットする情報を深い理解できるのだと思います。

このパターン認識を増やしていくことが思考力を鍛えていくために重要なことななのかなと思っています。

同じような意味でフレームワークという言葉がありますが、フレームワークは、情報を整理するための枠組みです。

フレームワークも大切なのですが、たくさんある情報を整理するだけでは深い意味合いはアウトプットできません。自らが知っているパターン認識と紐づくことで、価値ある情報に加工できると思っています。

というわけで、最後は少しすべて脱線してしまいましたが、今後もいろいろと書いていこうと思います。


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