南米のローラースピードスケート事情。【代表選考会のはなし】
アルゼンチンでの遠征も最終週に入りました。
今回はアルゼンチン代表の世界チャンピオンの選手の家にホームステイをしながら、現地のチームと共に練習をしています。
1選手としてこんな経験はそう簡単には出来ない事だと思い、色んな質問を中学レベルの英語で毎日ガンガン聞いています。笑
今回は沢山聞けた話の1つとして、
今回の遠征先であるアルゼンチン、そして世界選手権で毎年メダル獲得数最多を誇るコロンビアでの代表選手選考の話を書いていこうと思います。
かなりコアな内容の話になると思うので、スケート関係者では無い方にも理解してもらえるように書いていければと思います。
そんなコアな話興味無いよ!って方は最後の方だけでも見て頂けると嬉しいです。
(今度東京で行われる全日本選手権のについても書きました。)
それではいよいよ本題に。
先ずは今回の遠征先のアルゼンチンの代表選考の話から。
アルゼンチンでは年間を通して
⒈ 全国大会が3つ
⒉ 競技場ごとでのローカルな大会が7つ
が主に国内の主要な大会として開催されているようです。
そして代表選考は、上の3つの全国大会の成績によって、上位選手から順にポイントが付与され、総合ポイントが高い選手が一先ず代表選考候補とされます。
その後、国内で選考された選手を海外レースに派遣し、そこでのレース結果などから代表監督が最終の選考結果を出すそうです。
代表選考されるかどうかギリギリのラインにいる選手は、監督の決定によって選考が左右されるようで、これが時々問題にもなっているようです。
ただしこれは今年の選考基準のようで、毎年の少しずつ変わっていて改善されたりもされているみたいです。
次は世界選手権で毎年メダル獲得数最多を誇る強豪国・コロンビア。
もしここまでスケート関係者以外の方が読んで下さっていたとしたら、ローラースピードスケートの1番強い国がコロンビアって事を知っていましたか?
この話をすると大抵の人に驚かれる事が多いんですけど、強い国である理由の1つとして、競技人口のピラミッドが他の国に比べて圧倒的に大きい事が挙げられると思います。
他にも沢山の理由があるとは思いますが、今回はそんな世界一のコロンビア代表選手がどう選考されるのかという話。
コロンビアでは、年間に約7つの全国大会があります。
そして、アルゼンチンと同じく、その7つの主要な大会での成績により、上位選手から順にポイントが付与され総合ポイントが高い選手が代表選考候補の対象とされます。
ここからが少しアルゼンチンとは違います。
コロンビアでは、代表選考候補の選手が決まった後、代表選考レースが行われます。
これも他の国ではよくある事なのですが、
コロンビアでは代表選考レースが着順では無く、短距離種目から長距離種目まで全てがタイムトライアル形式で行われます。
そして代表選考候補の選手達は、100m.200m.500m.1000m.10000mを単独で走り、そのタイムによって最終の選手選考が行われます。
ローラースピードスケートの100m.200m以外の種目は、本来着順によって順位が決まるのですが、世界1のコロンビアでは単独で走ったタイムによって代表選手が選ばれます。
一方で日本はどうなのかと言うと。
4月に東京で行われる全日本トラック選手権と、5月に岐阜で行われる全日本ロード選手権の2つのレースで、上位に入った選手のみが日本代表選手として選考されます。
ここまで見てきたアルゼンチンやコロンビアの代表選手選考会が、1番に違う点は何かと言うと、、
複数の大会を通して選考を行ったり、海外遠征や単独でのタイムトライアル形式を採用する事で、本当に強い選手が国内の代表選手として選考されているという事です。
日本国内の選考が抱えるデメリットとして、開催場所の偏りやたった1度のレースで選考が決まってしまうという事があります。
僕が初めて日本代表に選考された2013年から今年で6年が経ち、毎年少しずつ代表選手選考が変わってきています。
選手は日本の連盟から派遣され、海外遠征に行ける事は大前提としてありますが、
もっと選手1人1人が代表選考の内容に対して意見を持っても良いのではと感じています。
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僕自身として、日本代表選手として海外遠征されるに相応しい行動をとり、そして何よりも胸を張って日本代表だと言えるような選手を目指していきたいと思います。**
そんな日本代表選考のかかった国内最高峰の大会でもある全日本トラック選手権が4月6.7日 (土日)に東京都江戸川区で開催されます。
詳細についてはまた追って告知させて頂くので、先ずは4月の6.7日のスケジュールを空けていて下さい!笑
是非、普段から様々な形で応援してくださる方や今までローラースピードスケートを見た事が無い方にも会場に足を運んで頂き、全国のトップスケーター達と戦う姿を応援して頂ければと思います!