小山滉平、スケート留学します。
こんにちは。ローラースピードスケート競技日本代表の小山滉平です。
タイトルの通りなのですが、今年の10月から大学を1年間休学し海外でスケート留学をします。
あまりに急な報告になってしまい、驚かれた方もいらっしゃるかと思いますが、今回のスケート留学について書いたので是非読んでください。
まず始めに、今回のスケート留学での大きな目標は
「日本のローラースピードスケートの未来を創る」
現在、日本のローラースピードスケート競技における子供の数は減少傾向にあり、競技力の方ではトップ選手にコーチはおらず練習方法やトレーニングなどを自分で考えている状況があります。
そんな現状を変え日本のローラースピードスケートの新たな未来を創る為に、国内における競技人口の増加と競技力の向上が必要だと考えました。
具体的な留学内容としては、今年10月から1年間、世界中の国々において各国の選手・指導者との共同生活の中でスケート教室運営と選手強化方法を学びます。
また、今回のスケート留学はただ休学をして1年間海外で練習を行うというものではなく、「トビタテ!留学JAPAN」という留学奨学金制度を利用して留学を行います。
「トビタテ留学JAPAN」とは文部科学省が行う企業からの寄付により、高校生・大学生に給付される返済不要の留学奨学金制度です。
https://www.tobitate.mext.go.jp
この奨学金制度を受ける為に、全国から様々な分野の学生が集まり選抜試験を受けます。そしてその中でも僕は今回、トビタテ10期「多様性人材コース」というもので採用して頂きました。
この留学プログラムの存在を知ったのは、昨年3月に日本武道館で東洋大学学長賞を受賞したときの事でした。控え室で出会った1人の先輩が、以前にこのトビタテを利用して海外留学をしていた事を話してくれました。
大学生になり1年が経った頃、同じ競技の先輩達が大学での4年間を終えスケート以外の進路を選んでいくのを見ている中、
「僕自身、選手としてまだまだ海外に挑戦をしたい。」
「選手という枠を超えて、日本のスケート界を良くしていきたい。」
とただボンヤリとですが思っていました。
そんな時に学長賞授与式で偶然知った「トビタテ!留学JAPAN」。海外でスケートをするにはこれしか無いと思い、スケート関係者の方々やトビタテの先輩、大学職員の方々のサポートを受けながら、昨年4月頃から書類審査・最終面接に向けての準備が始まりました。
「トビタテ留学JAPAN」の大きな目的は、
“産業界を中心に社会で求められる人材”世界で、又は世界を視野に入れて活躍できる人材”を育成する事
正直言うと、このトビタテを知った当初は「奨学金を貰いながら海外でスケートが出来たらラッキーだな〜」ぐらいでした。
しかし、1次試験の書類作りや最終試験の面接準備を進める中で自分自身の中に、
「日本のスケートを変えていきたい」
「選手として更なる高みを目指したい」
「スケートを楽しむ子供達を増やしたい」
という気持ちが芽生え始めました。
しかしそれと同時に、
「何故、自分はローラースピードスケートを日本で広めたいのか。」
「何故、日本のローラースピードスケートを強くしたいのか。」
「何故、ローラースピードスケートなのか。」
という事を自問自答する日々が続きました。
合格通知を手にする事を目指してきたこの1年間は、競技歴17年の中で最も悩み、自分自身と向き合うことが出来た1年でした。
トビタテを通して見つけることが出来た自分自身の答え。これまで懸けてきたスケートへの想い。万全の準備で選抜試験に臨みました。
そして、昨年の12月に1次の書類審査の合格通知、今年2月上旬には最終面接の合格通知を無事受け取りました。
また最終面接会場では、芸術・医療・国際協力・地方創生・教育などそれぞれの分野で突き抜けた熱い想いを持つ素晴らしい人達と出会うことも出来ました。
そんな日本のこれからの未来を創っていく素晴らしい人達との出会いも今回の留学を通して得れる1つの事だと思っています。
こうして沢山の方のサポートがあり無事に合格通知を受け取る事が出来ましたが、まだスケート留学のスタートラインに立つことが出来ただけです。
これから留学が始まるまでの6ヶ月間をどう過ごすか。
留学中の1年間をどう過ごし、何を学ぶか。
留学後には日本に何を持ち帰り、どうスケート界を変えていけるか。
全てはこれからの自分自身の意思と行動に懸かっています。
合格通知を受け取ったことに満足せず、これからも自分自身に挑戦し続けていきたいと思います。
ただ、最終合格通知を受け取り1ヶ月が経ってから思う事は、
やはり自分はスケートが好きだと言うことです。
選手としての高みを目指したい。日本のスケート界を変えていきたい。という想いは勿論ありますが、
何よりもこの「自分はスケートが好きだ」という想いが大切だということを、このトビタテの選抜試験を通して気づく事が出来ました。
留学中、そして留学後、更には大学卒業後。
これからどのような道を歩んでいくか自分でも分かりません。
ただ今は、自分の好きな事に対して強い信念を持ち、行動を起こしていくだけでも十分なのかと思います。
**『強い信念を持って自ら行動を起こし環境を創る』 **
今回の留学準備を通して自分の中で出来た1つのモットーです。
ここから留学までの半年間が、留学の1年間を更に良いものにしてくれると信じています。
今を大切に、これからも沢山の方々に助けられながら、自分の手で自分自身の未来を創っていきたいと思います。
皆さんの応援をこれからも宜しくお願いします。
また最後に、今回のスケート留学を様々な形でサポートして下さる方々を探しています。
「ローラースピードスケート」というマイナースポーツだからこそ、今ここから新たな未来を創っていく事が出来ると考えています。
どんな形でも構わないので先ずは1度お話を頂けると嬉しいです。
応援して下さる方々の想いと共に、今回のスケート留学を歩んでいきたいと思います。
小山滉平