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ステイホームの収穫 ~映画・ドラマ編~


だいたい2月中頃から新型コロナウイルスが日本をおそいはじめてからというもの、家で過ごす時間が格段に増えた。
あれから約4か月が経ち、人間が家屋以外の場所で息をする光景が少しずつだが戻りつつある。
この期間、これまで以上に映画・ドラマ・音楽等々さまざまなエンターテイメントにじっくり向き合えた。時間あったし。あざす。

「これええで」と思ったものを基本に、いくつかみなさんに紹介してみる。今回は「映画・ドラマ編」。


まず映画。

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『シング・ストリート 未来へのうた』

コロナでライブが止まってしまう直前、ライブの打ち上げの席でおすすめされ、気になって鑑賞。楽器素人の学生バンドの青春活劇。まあよくあるなという感じの筋書きではあるものの、曲がすごく良くて、全体としてもいい感じ。舞台が80年代のダブリンっちゅうことでバンドが作り出す曲たちが80's丸出しなんやけど、そこも含めてナイス。バンド好きな人、音楽好きな人、特に80年代の洋楽好きな人は必見。



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ダークナイト・トリロジー

『バットマン・ビギンズ』
『ダークナイト』
『ダークナイト・ライジング』

"ダークナイト・トリロジー"、いわゆるダークナイトシリーズ。バットマン映画はたくさんあるけどこれはクリストファー・ノーランが監督で、主役バットマンをクリスチャン・ベールがやってるやつ。
これね、めちゃくちゃ良い。超良かった。まず1作目の『バットマン・ビギンズ』を何の気なしに観たところ、衝撃的に良くてびっくりした。完全にナメてた。ほんで2作目『ダークナイト』がこれを越える傑作でギョーテン。『JOKER』でのジョーカーもよかったけど、こっちのジョーカーもだいぶいい。
ヒーロー好きもヒューマンドラマ好きも全力で受け容れてくれる映画。『ダークナイト』が単独で有名やけど、絶対3作セットで観たほうがいいやつ。マジおすすめ。



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『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』

これはこの映画単体っていうわけではなく、エヴァのアニメ・映画を代表させて。まずTVアニメのシリーズを全部観たあと、それとは別ルートのエンディングを描いた本作品を鑑賞。そのあと、"ヱヴァンゲリヲン新劇場版"シリーズの3作も観た。TVアニメシリーズは去年からゆーっくり観てたけど、このコロナ期間、まあまあの時間をエヴァに費やした。
エヴァに初めて触れたわけだが、いやーすさまじかった。なかなかエグい。僕はすごいハマってしまったけど、みんな大好き的な作品かと言われれば、正直そうはいえない。いやこれものすんごいアニメやけど賛否両論あるのもわかるな...って感じ。カルト的な人気が出る理由も分かる作品。繊細な心情描写が好きな人、たんにロボット好きな人(エヴァをロボットと呼ぶと怒られる)、映画やゲームの世界観ごと好きになれる人におすすめ。



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『コンテイジョン』

話題になってたので鑑賞。いまの世情をそのまま反映したかのような感染症のおはなし。映画は全然知らんかったけど、キャストが有名な人たちばっかりでびっくり。コロナ以前に一度観た人はもう一度鑑賞、まだ観たことがない人は感染症へのアンテナがビンビンのうちに観ておくべし。



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『ムーンライト』

観よう観ようとずっと思っててやっと観れた。映画あるある。恵まれない境遇に生きる黒人少年シャロンの成長譚。ド派手な展開、アクション重視の人はあんまりかもな作品。でも観終わったら、「いい映画やったなあ」と思える。映像がすごく綺麗。



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『母なる証明』

おーじのイチオシ映画ということで鑑賞。伏線張られたがり回収されたがりの人は必ず観るように。むっちゃおもしろかった。



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『ウォールフラワー』

これもずーっと観ようと思っててやっと観れたやつ。
名作とは聞いてたけど、想像の遥か上を来た。やばい。これはやばい。めちゃくちゃ良い映画。
"さえない男の子の青春ものがたり"といえばそれまでだが、キャスト、演技、ストーリー、音楽等々全てが完璧すぎる。特に音楽が最高。まだ観ていない人のためにネタバレは避けておくが、挿入歌のチョイスセンスが良すぎてビビる。自分の音楽の嗜好との相性が完璧だった。完璧な場面で、完璧な選曲。
むかしのロックが好きな人には特におすすめ。青春ものが好きな人にもおすすめ。いや、これ、全人類におすすめ。ど名作。



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『ハーフ・オブ・イット : 面白いのはこれから』

Netflix制作の、つい最近公開された新しい映画。「Netflixっぽいなぁ~」っていう要素いっぱいの作品。観てる人を大きく裏切る展開やハチャメチャな感じはないけど、全然観てて面白いなーと思えるラブストーリー。冒険はしてないけど、まあ食べて損はせえへんかなっていう料理みたいな感じ。まあでも、人物の設定とかはあんまない感じで面白いと思う。



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『夜は短し歩けよ乙女』

友人から「アジカンが映画にクソほど合ってる」とのコメンタリーを数年前に受け、数年後のこないだ鑑賞。アジカン教の俺からすると、「絵アジカンで歌アジカンなんやから、そら観な」な映画だった。
いざ観てみると、なかなかイカツい作品だった。原作に触れたことがないからかもしれないが、正直なところ話の筋書き自体がスッとは理解できず、ちょい苦戦。でもそこがこの映画のいいところだというのも分かるので、なんとも歯痒い。世界観、色彩(もちろん主題歌も)など全部込み込みで楽しみたい映画。




続いて、ドラマ。Netflixオリジナルのやつしかない。


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『このサイテーな世界の終わり』

自称サイコパスの少年・ジェームスと大胆不敵ガール・アリッサの逃避行。ジョークの質感や登場人物の話しぶりに一癖も二癖もある感じがどうしようもなくイギリスらしくて良い。テンポ感やストーリーもまあまあ癖があるが、1話20分というライトさもあってサクサク観れる。最初は「なんやこのヘンなドラマ」という印象で始まるが、観進めていくうちに"ええ話"になっていって最終的にはものすごく感動してしまう。
コメディ、恋愛、青春モノ好きにおすすめ。ただ、和製ラブコメディのようなコテコテなタッチでは全くないのでそういうのしか受け容れないという人には手強いドラマ。
あと、サントラをBlurのギタリスト・グレアムが作っているのでUKロック好きにもかなりおすすめ。サントラめっちゃいい。



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『セックスエデュケーション』

これもイギリス産。タイトル通り高校の性教育をテーマにした学園ドラマ。セックスセラピストの母親を持つ少年オーティスは母親譲りのセラピーノウハウを駆使しスクールメイトのセラピーを行うが、高校生を取り巻く"性"の問題は一筋縄では解決できず、、、といった内容。
家族と一緒にリビングで観るにはかなりの度胸が必要だが、見かけによらずなかなかの名作ドラマ。アチャー///な場面は少なくはないが、性問題の切り取り方が全体として全く下品でなく、また、作品を通して軽快なコメディタッチが貫かれていることもあり、気持ちよく観れる。
いわゆる脇役とされる人物の設定やエピソードにも全くが手抜きなく、寧ろ脇役などいないのではないかというぐらいに全員が"濃く"登場する。そしてその登場人物全員が紛れもなく"ええヤツ"で、全員が愛おしくてたまらなくなってしまう。
思春期の少年少女の恋愛や性問題に留まらず、家族関係や同性愛、痴漢、薬物や宗教などさまざまな社会要素を取り扱っているところにも注目したい。
良いドラマだった。かなりおすすめ。



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『13の理由』

自殺した女子高生・ハンナは生前、自殺に至った13の理由をカセットテープに録音していた。友人たちは遺されたカセットテープを聴き、それぞれ行動に出る...。という内容。
"自殺"がメインテーマであることもあり、基本的にはやっぱり重い。ネタバレになるので言わないでおくが、物語の形式や設定が画期的で、そこの面白さもあって重いなりにまあまあスルッと観れる。
いじめ、男女関係、スクールカースト、学校組織の仕組み、ネット社会の欠点など、無視するべきではないのについつい我々が無視しがちな問題を、"一人の少女の自殺"という主題を通して痛々しいほど突き付けられる。「めっちゃオモロいでこのドラマ!最高!」となる作品ではないが、間違いなく"観ておくべき"ドラマではあると思う。



以上、自粛期間に観た映画・ドラマはこんな感じ。
こんな感じと言いつつ、実はこれは一部でほんまはもっと観てる。
上で紹介した作品はどれも"観て損するヤツ"ではないと思ってるので、時間があったら是非観てほしい。

良い作品にたくさん出会えてシンプルに嬉しい。ステイホームも悪くない。


次は「ステイホームの収穫  ~音楽編~」。お楽しみに。

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