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気まぐれ手記 #5

8/22
3日経ったがまだソニックマニアの余韻にビタビタだ。個人的なお目当てはKasabian、Cornelius、電気グルーヴ、Primal Screamといったところ。どのライブもすごくすごく良かったが、ライブをフル尺で見ることができたCornelius、Primal Screamのライブが特に強く印象に残っている。気が向けば別日の稿で書きたい。あと、全く見るつもりがなかったHardfloorのライブも最高に楽しかった。お目当て4組を無事見届けて会場をフラフラしていたところ、彼らのステージから鳴り響くビートに引き寄せられ、気付けば酒を片手にそのまま最後まで踊っていた。Hardfloorは(そのステージの)トリだったので、その日は彼らのライブで締めた。AM5:00頃に幕張メッセをあとにすると朝焼けがとても美しかった。この感じ、、最高...!

8/25
ソニックマニアのCornelius。「とにかくヤバいものを見た」というのがライブ直後の感想。数日経って今はもう少し冷静に捉えられているが、とんでもないものを見た、、、という気持ちは変わらない。あらゆるテクノロジーがハイパーな時代なので「映像と音が合っててスゴい」みたいなものには比較的アクセスできると思うが、いざ目の前で、しかもあの人力であそこまでのものを見せられるとさすがに唸るしかない。お客さんの雰囲気も彼らのカムバックを温かく迎えるような空気感はありつつ、でも一定の緊張感もあってとてもよかったと思う。どの曲のどこが良かったなどと書きたいところだが、セットリストを見返すと「いや、全部ヤバすぎたわ」の感情に覆いつくされてしまう。1曲目の「MIC CHECK」からラストの「あなたがいるなら」まで、、最高のステージだった。

9/2
下校中の高校生とすれ違う。丸刈り頭の男子4人と女子1人。明らかに、野球部員とそのマネージャーだ。男子4人はみな元気そうに談笑しているが、マネージャーらしき女子は怪我でもしたのか、松葉杖をついている。 .......いや逆じゃない?!?!

9/19
台風で元々あった予定がなくなってしまったが、家でゆっくりレコードを聴いたりする時間が取れてそれはそれで嬉しい。METAFIVEの新作でありラストアルバムとなった『METAATEM』を聴く。カラー盤と思わずに買ったので、開封してクリアブルーの盤が出てきたのには驚いた。約1時間ぶっ通しでとにかくクールでスタイリッシュで、なおかつロックなアルバムだなと思った。さすがメタファイヴ。どの曲も素晴らしいが、ラストから2曲目の「Communicator」には胸をつくものがあった。作詞クレジットはLEO今井/高橋幸宏となっているが、ポエトリーリーディングのような部分の詞はおそらく幸宏氏によるものだと思う。闘病生活について歌ったものなのかな、と安易に想像してしまう。生活のBGMになるようなファッショナブルな音楽は愛しているが、たまにはこういう曲を聴くのも大事だなと思う。

10/2
大阪の梅田ロフトの地下にある老舗ミニシアター・テアトル梅田が9月末で閉館してしまうということで、なんとか予定を調整して閉館最終週に足を運んできた。9月の中頃から、フィナーレ興行として今まで同館でヒットした作品を上映する「テアトル梅田を彩った映画たち」という催しが行われていて、僕はそれで上映されていた『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を観ることができた。とても良い映画だった。最近観た中では一番良かったと思う。戦争の恐ろしさを描いた映画はこの世にたくさん存在するが、それが主として描かれないことによって逆説的に強烈な反戦観が浮かび上がってくるという、「逆・説得力」みたいなものが物凄く力を放っている映画だと思った。かといって説教臭さはなく(僕は説教臭い映画が苦手)、アニメーションも良く、声優さん達も素晴らしくて、展開も面白い。鑑賞後の語りしろもたくさんあると思うし、率直にこれは名作だなと感じた。自分にとって最後のテアトル梅田体験がこの映画でよかったなとつくづく思う。この日劇場を満員にしていた(!)周りのお客さんもきっと同じ感情だったのだろうなと思う。僕がお世話になったのはほんのここ数年でしたが、シネコンでは決して感じることのできない映画体験の素晴らしさを教えてくれたテアトル梅田、関係者の皆様には本当に感謝です。

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