#248 京丹後旅行〜伊根の舟屋編〜
こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。
11月上旬に狂犬ツアー@京丹後に参加し非常に学びある経験をさせていただきました。
京丹後は私が住む西東京から公共交通機関だけで向かうと6時間半以上かかり、せっかく京丹後まで足を伸ばすのであればと狂犬ツアーの前後も観光してきました。
今回は狂犬ツアーの後に観光した日本のベネチア「伊根の舟屋」について紹介します。
京丹後の旅程全体の計画についてはこちらの記事でもまとめています。
◯伊根の舟屋とは
京丹後市の伊根湾沿岸には、写真のようなまるで海に浮かんでいるようにも見える海際に立ち並ぶ「舟屋」と呼ばれる建屋が約230軒、軒を連ねています。
伊根は古くから漁業を中心に発展した町で、特に江戸時代には漁港として栄えました。「舟屋」は江戸時代後期から明治時代にかけて建てられ始め、海と暮らしが密接に結びついた伊根独自の住居スタイルとして発展しました。
舟屋は、もともと船を海から引き上げて、風雨や虫から守るために建てられた施設で、船を収納する一階に対して、二階はかつて網の干し場や漁具置き場として使われていたそうです。
今では船が大型化したため、船を引き上げずに舟屋の前に係留している家がよく見られます。ただ今でも舟屋の中に収納されている小舟もあります。
家のような形をしているので、舟屋に人が住んでいるように思いますが、一般的には舟屋に住んでいる家庭はそれほど多くないそうです。舟屋は漁師の仕事場としての機能が主であるため、道1本挟んだところに生活の拠点となる主屋(母屋)を別に持っていることが多く、大半の場合はその主屋に住んでいるそうです。
子ども夫婦の住まいや老後の離れとして舟屋を使う場合もあり、最近では舟屋を宿泊施設として利用されるケースも増えているそうです。
◯伊根の舟屋での観光
そんな伊根の舟屋で観てきたスポットを紹介します。
伊根湾めぐり遊覧船
伊根湾といえばコレ。というくらいに多くの人が乗る遊覧船。大型の観光バスで訪れた沢山の人で溢れていました。
遊覧船乗り場にカモメの餌としてかっぱえびせんが売ってあり、多くの人がカモメの餌やりに挑戦していました。カモメだけでなくトンビも集まってきてものすごい迫力です。みんな餌やりに夢中で、舟屋の事を忘れてしまっていないかと心配になるくらいです。。。
伊根湾めぐり遊覧船はフェリーのサイズが大きく舟屋との距離が遠いため、実際、舟屋を見るよりも目の前に飛んでくるカモメやトンビと戯れる方が面白いかもしれません。
道の駅 舟屋の里伊根
伊根湾めぐり遊覧船の次は、道の駅で車を停め高台から伊根湾を見下ろしました。
日曜の昼前ということで、道の駅の食事処はどこも行列。海鮮が絶品という油屋さんで順番待ちの名前を書き、舟屋散策のあとで海鮮丼をいただきました。目の前の伊根漁港で獲れた新鮮なネタなど、種類も豊富でとても美味しかったです。
舟屋 幸洋丸
道の駅に車を停め、舟屋を散策しました。古い作りの街並みは歩くだけでもノスタルジーを感じてとても心地が良いです。
舟屋は基本的には住人の私有地のため、勝手に入ってはいけません。幸洋丸さんなど、見学可能な舟屋であればゆっくり見学することができます。
舟屋に入ると本当に海との距離が近く、海と一緒に暮らしていたということがわかります。
舟屋から見える青島が天然の防波堤となっており、入り組んだ地形の伊根では台風の時でもほとんど影響を受けないため、これだけ海の近くで生活することができるようです。この地形のおかげで生まれた生活を間近で感じられるとても貴重な経験でした。
小型ボートの遊覧船
七面山駐車場で小型のボートで舟屋の案内をしてくれるお兄さんが何人かいました。大型の遊覧船とは違い、近くで海から舟屋が観れるということで、本日2回目の遊覧船へ。
乗船客が5、6人集まったら順次出発。お兄さんの軽快なトークを聞きながら舟屋を案内いただきました。
伊根には舟屋のある7つの地区があり、地区によって建物の特徴が変わるそうです。この写真は奥の方にある地区(地区の名前を忘れてしまいました。。)は母屋に加えて蔵があり、二世帯住宅として住むケースが多いようです。
また、伊根町には最近、宿が増えているそうです。基本的に素泊まりで食事は舟屋のお食事処に行くという街でもてなすスタイルのようです。伊根漁協で獲れた魚は一般の人でも買え、安くて美味しいので、キッチン付きの部屋を借りて頂くのも良さそうです。ただし、1匹丸ごとで売っており捌いてくれるサービスはないため自分で捌く必要があります。
伊根の牡蠣はゲンコツよりも大きいサイズでめちゃくちゃ美味しいらしいです。
ボートのお兄さんは奈良から移住し、現在は素潜りの漁師をされているそうです。伊根は空き家がほとんどなく、奇跡的に住めることになったそうです。全国的に空家が問題となっている中で、古い地方の町で空き家がないというのはものすごいポテンシャルを感じますね。
その他、青島が自然の防波堤となっていること、毎年行われる祭りのことなど、様々な話が聞けカジュアルに質問も出来るため、こっちの遊覧船の方が圧倒的に満足感が高かったです。
舟屋の端っこ赤灯台
お兄さんに教えてもらった伊根の端っこにある赤灯台も見にきました。とても小さな灯台ですが、この辺りはほとんど観光客もおらず、静かに海を眺めることが出来る穴場でした。
赤灯台の目の前には伊根の一番端のカフェがあります。残念ながら休憩時間で入ることはできませんでしたが、宿泊も出来るようです。気になりました。
◯アクセス・交通手段について
伊根への交通手段はバス、車(マイカー、レンタカー)があり、どちらで行くか迷ったので備忘録としてまとめておきます。
伊根には丹後鉄道の天橋立駅や宮津駅からバスが出ており、1時間程度でアクセス可能です。車であれば30分程度です。伊根の舟屋を端から端までは歩くと1時間以上かかります。舟屋の入口の伊根湾めぐり遊覧船に乗り、観光案内所や人気のINE CAFEのある舟屋の中心や、最奥の赤灯台まで行くことを考えるとレンタカーを借りる方が良いのですが、迷ったポイントは駐車場です。
私が伊根に行ったのはハイシーズンではないものの日曜だったので駐車待ちで時間を取られるのが嫌だなと思いましたが、レンタカーを借りることにして正解でした。
伊根湾めぐり遊覧船に乗った後で舟屋の中心に向かった11時過ぎには伊根裏公園駐車場と七面山駐車場は満車でしたが舟屋の里伊根の駐車場にはまだゆとりがありました。ハイシーズン、もしくは午後から舟屋に向かう場合はバスで舟屋の中心まで向かってしまうのが良さそうですが、それ以外であれば車が良さそうです。
ということで、京丹後半島の伊根の舟屋について紹介しました。
とても雰囲気の良いというだけでなく、歴史や文化、食の豊かさがあり、世界から人が集まるポテンシャルがある町であるということを感じることができました。
最後までお読みいただきありがとうございました。