#78 また行きたいお店を分析してみる~kisuke-ya 編~(2024/05/04)
前回、こちらのnoteで私のお気に入りのワインと鍋というお店を紹介し、「また行きたい」と思わせてくれる魅力について勝手に分析してみました。
私の結論は、ワインと鍋の魅力は「仕入力」です。
今日は別のお気に入りのお店kisuke-yaさんの魅力を勝手に分析してみます。
前回同様、また行きたいと思う魅力はこの3要素が揃っていることとします。
〇kisuke-yaのまた行きたいと思う3つの要素
kisuke-yaは私の家の近くにあり毎週ランチで伺っています。
イタリア語で「大衆的なレストラン・食堂」を意味するトラットリアというカテゴリのお店で、お昼は奥様が一人で夜はご夫婦で営業されています。カウンターの7席のみのこじんまりした店で、ご夫婦とおしゃべりしたり常連さん同士の会話に混ぜていただいたりと暖かみを感じれるのも魅力です。
それでは3つの要素についてご紹介します。
①美味しい
奥様は元々和食の料理人をされており、3人のお子さんを持つ母の顔もあるため、和・洋・中・母の味の折衷料理を提供してくれるのですが、これがとても美味しい!
見た目もキレイで楽しく、お肉は柔らかく、野菜はシャキシャキと、丁寧に作られた美味しいお料理に毎度感動します。
日替わり定食の他にも定番のオムライスやタコライスも美味しいです。
テイクアウトも可能なのでランチミーティングの際には買い出しにいっています。
②ここでしか感
この味が1000円弱で、というだけでも良いお店ですが、奥様とのコミュニケーションがとても魅力的です。
中学生の息子さんが全国トップレベルの吹奏楽部に所属され、奥様はその後援会(?)の代表をされているとのことで、キビキビとしており仕事が出来る雰囲気と近所のおばちゃん的な親近感を併せ持つ素敵な方です。
街の情報を色々と教えてくださり「あーこの街に住んでいてよかった」と思えるような魅力も知れたりと、美味しい食事に加えてこの空間で一緒に過ごしていることへの価値も加わり、ここでしかない魅力があります。
ディナーではゆったりとおしゃべりも楽しみながらコースがいただけます。
③一期一会感
日替わり料理のレパートリーが無限です。
大衆イタリアンとは?と疑問に思うくらいに自由なメニューや、創作料理に出会えるので、ここだけしか感に加えて一期一会感も味わえます。
例えば餃子とチャーシュー定食。え?ラーメン屋ですか?と思ってしまうメニューで面白くて美味しい。
鮭に明太子をなじませて焼いた「めんたい鮭」はお店の人気メニューでご飯が進みます。
毎週何が食べられるのか楽しみになるため、つい足を運んでしまいます。
〇奥様の人間力でつくる魅力
ワインと鍋はまた行きたいと思う魅力を「仕入力」で実現していると考察しました。
(実際には「ワインマニアの店員さん」との掛け合わせですかね。)
一方でkisuke-yaは料理人であり店主でもある奥様の料理の腕、発想、人柄などを合わせた「人間力」によって魅力を実現しているのかなと思います。
型にはまったノウハウではなく、これまでに蓄積されたご経験から醸し出される魅力です。
いわゆる属人化ですが、属人化は再現性を担保することが難しくなるため組織のスケールの文脈では「悪」とされがちですが、この人にしか出来ないというスペシャリストという意味での属人化は最強になれるということを見せつけられているように感じます。
ワインと鍋、kisuke-yaでいずれも私の大好きなお店ですが、その魅力を生み出す3つの要素は共通していますが、魅力の実現・再現方法に関しては異なるアプローチをされています。
ジブン株式会社でどのように価値提供していくかを考える上でも、非常に役に立つ考察が出来ました。
最後までお読みいただきありがとうございます。