ネットニュースしか見なくなる事の欠点と、メディアの能動性・受動性
最近話題になっているニュースについて思っていることを、珍しくさっと書いてみようと思った。
多くの人がネット上で話題にしていたこれ。若い世代の半数がテレビを見ないという調査結果。
自分自身も20代前半〜半ば前後までほぼテレビを見ない生活をしていた。というか、もはやテレビを家に置いていなかったと思う。
もともとお笑いなどの娯楽の番組は全然見ないタイプで、唯一見るのが朝晩のニュースくらいであり、そのニュースもSNSやNewspicksとかで見るので不要かなと思って引っ越しのタイミングでテレビは自宅から自然消滅したという流れだったと思う。
ただ、結論から言うと、思う所があって20代後半からはテレビを置くようになり、朝ご飯を食べる20-30分くらいはテレビでニュースを見るような生活に戻った。
ネットニュースだけで得る情報収集の課題
その時の思うところ、ネットニュースで日々の情報収集を行うことの課題は何だったのかと言うと、ネットニュースだと「自分の興味あるニュースしかクリックせず、詳細を見ない」という点に尽きる。
そして幸か不幸か、自分の性格上、興味関心のある分野が狭いので、自分の興味関心のある分野に対しては詳しいけど、興味範囲外のことに対して疎いという状態がより加速してしまったと感じたのである。
例えば恥ずかしながら、正直、政治の話とかほとんど興味関心がない。。その他にも最近の流行とか、芸能情報 etc.. なので、ネットニュースでそれらの見出し程度の情報は見ることがあっても、そのニュースの背景だったり、詳細情報が入ってこない。
それによってマクロ動向を見逃し兼ねないし、悪く言えば偏ったビジネスパーソンになってしまいそうだなーと感じて、朝の時間くらい、テレビニュースは最低限見ようかなとテレビを置く生活に戻った。
世間一般の人々がいまどんな情報を取得しているのか、どんな空気感の中にいるのかをキャッチアップし続けられるという意味で、マーケティングや新規事業担当はじめ、多くのビジネスパーソンにとってテレビでニュース見る意味があるのかなと感じた。
能動的なメディアと受動的なメディア
この経験から抽象化して学びとなったことは、メディアには能動的に「深さ」を追求できるものと、受動的な「広さ」を追求できるものの2つがある。
Google検索は、自分が知りたいことに絞って、検索ワードを使うことで深く知ることが出来る「深さ」特化型の能動的メディア。
テレビは、自分の興味関心の有無は関係なく、世間一般の人々が関心ありそうなものを(テレビ局のフィルターが入っているが)広く受信する受動的なメディア。
SNSとかNewspicksなどは自分で興味関心のあるもののみをクリックし、深掘って見に行けるという意味で「深さ」もありつつ、友人のシェアや、周囲の人が関心あるものも目には入ってくるので多少の「広さ」も担保されている。あえて名前をつけるなら「T字型のメディア」という感じ。
そう思うと、音声メディアであるVoicyとかは、自分の好みの発信者をフォローして、あとは特に操作せずに垂れ流しにすることが多い。好きな発信者が自分の興味関心外のトピックも配信することもあるので、SNSやNewspicksよりかは受動的、テレビよりかは能動的な立ち位置、というイメージ。図にするとこんな感じかな。
何となくメディアの能動的・受動的な切り口について思っていたことを、今回のニュースをきっかけにまとめてみた。