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お見合い相手はまさかの推しでした

「かっこいいし…かわいいし…脳がバグるわ…」

『なんや?ニヤニヤして?女か?』

「女っちゃ…女やな」

『そいつとは別れろ、お前には縁談の話が合ってな』

「あの~そもそも彼女じゃないねん…推しの動画見ててさ…」

『推し?あ~なんかアイドルとかのやつか?最近の言葉はわけわからんわ…』

「そうそう!アイドルの森田ひかる、これ写真」

『おっ!かわええな!』

「やろ~しかもバチバチに踊るとか…ほんまにやばいわ…」

『その子に金つぎ込むんはええけどお前の金でやれよ~財布から金盗むとかしたら…?』

「そんなことせんって!」

『そう?で、見合いの話来とるから来週の週末予定空けとけよ』

「わかった~早よ行かんと遅刻すんで親父」

『じゃ!仕事行ってくるわ!』

「行ってら~」

ご挨拶遅れました。名前を○○と申します。
ある有名な偉人の子孫ですが、それは話せませんのでご了承ください。

「はぁ~るんちゃんかわいい…」

とるんちゃんかわいいと言っていたら

「1週間経ってもた…」

なーんか高そうな料亭に連れてこられました。

「久しぶりやな料亭なんて」

『たまにはええやろ?』

「けつ痛くなるからいやなんやけど?」

『和食の気分やったからさ?俺は相手のお父様と話しとるからゆっくり話せよ?』

「はいはい」

料亭の個室の一室に案内され、相手を待つ。

「はぁ…今日ミーグリやったのに…ん?るんちゃん体調不良?はえ~そりゃあんだけ人気やもんな~」

Xのポストにて体調不良でるんちゃんはミーグリ欠席のようだ。よく寝て、よく食べて安静にしてほしいものである。

『コンコンお連れ様ご到着です』

「どうぞ」

「こんにちわ森田ひかると申します」

「え!?……え!?……え!?」

「何回驚かれるんですか?笑」

「あの?森田ひかるさん?」

「はい笑そうですけど?笑」

「とうとう幻覚が見えるようになってもうたか…」

「いや…幻覚でもなんでもないですけども?」

「え?じゃあなんで森田ひかるがここに?」

「お見合いのためにですけども?」

「アイドルですよね?櫻坂ですよね?」

「ご存知だったんですか?」

「ご存知もなにも…推しです…」

なんか厳かな雰囲気の中で「推しです。」と伝えるのは照れ臭いんですけども…

「嬉しいです!笑」

やばい…眩しい…目が大きい…しゅごい…やっぱ
やめとこ…

「あの~」

「なんですか?」

「アイドルって恋愛禁止じゃ?」

「恋愛は禁止ですが!」

「が?」

「お見合い結婚のどこに恋愛があるのでしょう?」

「確かに!先生と生徒のやつみたいですね?」

「なんですかそれ?」

「先生と生徒は付き合ってはダメだけど先に結婚しちゃえば法には触れない!ってやつです」

「へぇ~そうなんですね」

「ですです」

———————————
その後食事をとりながら談笑した○○とひかる。
楽しい時間はすぐ過ぎるもので…

「すいません…○○さん…この後予定合って…」

「ほんとだ…もうこんな時間…」

「あの…連絡先交換しませんか?」

「いいんですか!」

「はい…面白い方ですね?」

「まあ関西人なんで」

「では、また笑」

「ミーグリもまた行きますね?」

「お待ちしてます」

こうしてお見合いはお開きに

帰りの車内にて

『どうした?さっきからニヤニヤして』
 
「ええやろ!別に!」

『ええけどやな…ずっとニヤニヤしとんの気持ち悪いで?』

「気持ち悪くてもええわ!」

推しの連絡先をゲットしたことに興奮して、夜眠れなかった○○でした。


           to be continued ?




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