ドジな彼は私の母性本能をくすぐってくる。
私には気になる人がいる。
バスケ部のエースで人気者。
ここまでなら足が速い子のことを好きになる
子どもみたいだけど、りーは子どもじゃない!
みんなが知らないところを知って好きになったんです!!!
それはドジなところ。守りたくなるんです!
噂をすれば前に○○くんが!
「○○く~ん!!!」
「ビクッ!ドテッ」
あ…こけた…。
「おはよ…遠藤さん…イテテ…」
「理子って呼んでって言ったよね!」
「ごめん…理子おはよ!」
「おはよ!」
「あのさ…え…じゃなくて…理子?」
「なに?」
「急なんだけどさ…えと…その~土曜日に試合があるんだけどさ…」
「うん」
「見に…来てくれませんか?」
「いいよ!かっこいいとこ見せてよ?」
「うん!」
よく言えた!えらいぞ~○○!
「あっ!やべっ!ミーティングあるんだった!ごめん!先行くね!」
「気をつけてね~!」
「バタンッ!」
あ…こけた。
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「理子!おはよ!」
「愛季おはよ」
「ん?さてはなんかあったな?ニヤニヤ」
「な、なんにもないよ?」
「さては○○くんだろ!」
「なんでわかるの…」
「愛季お姉さんにはお見通しなのだ!エッヘン!
で?何があったの?○○くんと?」
「試合にお呼ばれしまして…///」
「ほ~ニヤニヤまさか理子が○○くんのこと好きなんてね~どこが好きなの?」
「ドジなところ」
「え?」
「ドジですぐ転けたりするけど、守りたくなるというかなんと言うか…///」
「へぇ~子どもな理子ちゃんにも母性本能が…お姉ちゃん泣きそう…グスッ…」
「りーは子どもじゃない!!!」
「ま、試合楽しんでね~」
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試合当日。
○○くん…○○くん…居た!アップ中か~
お~さすがエース上手いな~
ここから私はあのドジな○○くんからは想像もできない光景を目の当たりにする。
「な、何あれ…」
相手が可哀想な程、ゲームを支配。
シュートを打てば入る。少し怖さも感じるぐらい。52得点、12リバウンド、10アシスト、3ブロック。はっきり言ってバケモンみたいな成績である。
呆気に取られていると
「理子?」
「○○くん…」
「来てくれてありがと、どうだった?試合?」
「○○くんがすごすぎて…」
「理子が来てくれたからだよ笑ありがと!」
「○○くんってすごいんだね笑」
「バカにすんなし!」
「だっていっつもこけてばっかじゃん笑」
「それはそうだけど…やる時はやるもん!」
「これからも頑張ってください!」
「はい!頑張ります!」
「ちゃんとアイシングしなよ~」
「うげ…バレてたか…」
「怪我したらりー悲しいよ?」
「わかった…嫌いだけど言ってくる…」
「あ!○○くん!」
「なに?」
「今度は2人で遊びに行こうね!」
「うん!」