【小春の着付教室】第71号●着物:衿合わせ(4)
こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。
留め具付き伊達締め
前回はコーリンベルトでお伝えしましたが、コーリンベルトの流れを留め具付き伊達締め(サッシュ)でされる方もいらっしゃいますね。
お使いになったことはありますでしょうか?
留め具付き伊達締めも、コーリンベルトと同じく、留め具を留めてから次の作業に入ります。留め具の使用の目的は一緒です。
留め具付き伊達締めは、左右の衿をそれぞれに留めた後、ふたたび衿を確認して伊達締めの中央を持ち、身体の中心に当てます。
伊達締め部分の幅が身体にフィットするように当て、そのまま脇まで当て続けます。そして、そのまま力をゆるめず背中心まで持っていきます。
伊達締めを持つ左右の持ち手を変えて、前から後ろへ渡した時と同じ力加減で(緩めても締めすぎてもいけません)前に戻します。
伊達締めの先は2回からげて左右に振り分け処理します。
着物ベルト
着物ベルトの場合は左右の衿を留め具で留めた後、左右それぞれのベルトを持ち身体にフィットさせるように当てながら後ろに回します。左右の持ち手を入れ換えて前に戻し、ベルト先にある引っかけ留め具に引っ掛けます。
※お品によって、結ぶタイプ、バックルタイプなど様々あります
この着物ベルトを使用する場合は、伊達締めはしなくても良いのですが、初心者さんでご不安でしたり、伊達締めのビシッとした感じがないとご不安でしたらこの上に伊達締めご使用くださいませ。
私は、この着物ベルトタイプは主に夏に使用しています。伊達締め不使用で崩れませんので暑さを軽減!暑がりの私にはメッシュタイプは最適なアイテムです。機会がありましたらお試しくださいね。
一般的なタイプはこちらかと思います。
伊達締めの締め加減
伊達締めはしっかりと締めないと崩れてしまいますが、きつ過ぎは具合が悪くなってしまいます。ちょうど良い締め加減で、一日気持よく過ごせるように調整しましょうね。
正絹伊達締め
大変締まりが良い伊達締めです。しっかりと締まりその後ゆるみませんので、緩まないことを計算して締め加減を決めるようにします。
サッシュ
脇がシャーリングになっています。シャーリングが伸びきるほど締めてしまいますとキツすぎです。心地好いフィット感にしましょう。
ポリエステル
芯が入っているものが多く厚みが気になります。化纖のため滑りますので、伊達締めを掛けた後から緩むこともあります。慣れないうちはどのように緩んでいくのかを気にしながら使用し、この特徴を掴んでしまえばゆるみによる着崩れの心配はなくなります。
マジックテープ
きつく着けがちですので要注意です。後から苦しさを感じてしまいます。
内側は滑りにくくなっていますので、ほどほどの加減で。
紐のみ
紐だけで衿元を落ち着かせることも出来ますが、着付け技術を必要とします。始めの頃はとても大変ですが、練習を重ねることでコツを掴めます。
微妙な紐の回し方、引き方がポイントとなり、これは着付師でも上手に出来ない方も多いと思います。
ですから、着付けを始めたばかりの方が、紐だけの着付けをしたいとお考えでしたらチャンス!!
今のうちから、しっかりと覚えましょう。
ひとりで着られるようになるころには、プロフェッショナル
~(*^^*)
紐使いの名人になっていることでしょう。
おわりに
衿合わせは伊達締めを掛けた後には直せない、直してはいけないと心に留めておくと、伊達締めを回す際の衿元の確認を怠ることがありません。
留め具月を使用の場合は、コーリンベルトの時と同じく、注意点を思い出して頂き確認が取れてから伊達締めを回しましょう。
身体にフィットするように慎重にです(*^^*)
大手着付学院でない限り、ご自分の持っている着付け小物で教えて頂けますね。お家にあるものを活用できれば嬉しいですよね。
お授業が進むと、他の方が使用されている着付け小物がとても使いやすそうに感じます。衿合わせでは着付け小物の種類が豐富なため、手持ちの着付け小物で上手に出来ないと周囲の方の、特に上手に出来て着る方と同じ着付け小物が欲しくなってきます。そのような経験はありませんか?
着付けの美しさは、着付け小物では影響はしません。
着付け小物を使いこなす技術なのですね(*^^*)
ですから、今お使いの着付小物を大切に使って頂きたいと思います。
上手に出来ないのは、お手持ちの着付け小物のせいではないの。
もっと練習しなさいってことです。
しかしながら、初心者さん向きの着付け小物、ベテランさん向きの着付け小物も確かにあります。
着付け小物の使用感は、インターネットでも検索できますから、レビューを読んでイメージしてみてください。そしてご自分に合いそうでしたら購入。
ちょっとでも不安があるようでしたら見送りましょう。
それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
■次回予告
*着付ポイント:衿合わせ(5)
※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。
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