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【小春の着付教室】第42号●長襦袢:腰まわり

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

ゆとり分確保のため必須

身八ッ口の処理が大切な理由のふたつ目をお伝え致します。
それは腰まわりにゆとりを持たせる為です。着物姿でも快適に動けるようにするためには必要な処理となります。

前回の身八ツ口の処理を終えましたら、脇縫い線を引き下げます。
この時、袖付けが伊達締めの中に入ってしまうくらい引き下げてはよろしくありません。袖付けは伊達締めの中に入り込まないよう注意します。

脇縫い線を引き下げることで、引き下げたところだけポワ~ンとした感じで、ブカブカになってしまいますね。
見た目にはちょっと変な感じではありますが、はい、これで良いのです。このポワ~ンとした感じの部分が腰まわりのゆとり分となります。

何だか変!?でも大事!

この状態を見るととても変ですよね。これで良いの?とまで思われてしまうかもしれません(汗)
笑ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
皆様はいかがでしょうか?不安になられましたか?笑ってしまいましたか?

この部分が大切な理由ですが、着物を着ていても立ったり座ったりはしますよね。このような動きをする際、腰回りにゆとりがないと、生地に負担がかかってしまいます。
お洋服のようにストレッチ素材でしたら、このようなゆとり分はなくても動きにくさを感じることは無いでしょう。

着物の場合は、その部分をつまんだりすれば、ゆとり分を作ることはできますから良いのですが、長襦袢は難しいですよね。

ですから予めゆとり分を確保しておくのです。
このゆとり分があることで着物姿でも動きにくいということは無くなり、快適にしてくれます(*^^*)

動きにくくないのですから、長襦袢生地に負担をかけることもありません。素晴らしいでしょう。

1. 背中のシワを取ったら、脇の処理
2. そして、腰まわりのゆとりを取る作業

快適な、そして心地よく動ける着物姿には必須の流れとなりますので、忘れずに覚えて頂けることを願っています。

▼前回の身八ツ口の内容はこちら

おわりに

この身八ツ口の処理を行いますと、袖付け部分がだいぶ引き下げられてしまいますので、腕を上げにくくなります。

このままにしておくと、袖付け部分をビリッと。
あらら・・・。

そうなってしまうのなら、この作業はしない方がいいんじゃないの?と思うかもしれません。分かります!

たた、引き下げておかないと身八ツ口がだらしなくなってしまいますし、振りが揃わず美しさ半減!となることもあります。

そこで、袖付け部分がビリッとならないように、着付け上がりました時に身八ッ口部分を少し引き上げるのです。
腕を動かしたときのゆとり分を作っておきます。

引き下げたり、引き上げたり・・・。
面倒ですね(汗)

でも、この引き上げる時には、先程引き下げた分すべてを上げてしまう訳ではありません。
ですから引き上げても、引き下げた分はまだ残っていますので、腰まわりのゆとりもしっかりと確保できています(*^^*)

理論理屈ではなく、こうすると過ごしやすいんだわ~♪動きやすいんだわ~♪と、素直に受け入れられますと快適さが増します(*^^*)
ぜひお試しのうえ、比較してみてくださいね。ご実感して頂けるはずです。

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*長襦袢:最終確認

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


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