【小春の着付教室】第58号●着物:裾合わせ
こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。
裾合わせの詳細については、会員様限定サイト「実力向上講座」裾合わせにてお伝えしている内容をこちらでお伝え致します。
美しい裾線にする方法
上前の脇(左側)は綺麗な裾線に仕上がるのに、何故か下前の脇(右側)は上がり過ぎてしまう(涙)
・左脇の足袋はあまり見えないのに
・右脇の足袋は結構見えてしまっている
このようなお悩みの方は多いですね。街中でもよくお見かけします。
もしかしたらご本人様はお気付きになっていらっしゃらないかもしれません。
また、「下前は仕方がないのよ(^^)」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんね。
結論から申し上げますと、
・下前の裾の合わせ方が原因で左右の違いが出てしまっています
ここに気をつけて裾合わせをしましたら、右脇の裾線も左脇の裾線と同じくらい床すれすれの美しい裾線に決めることが出来ます。
まずは今まで通りに着付けをしてみてくださいませ。そして左右の裾線の確認をしてみましょうね。
大きな姿見がなければ、鏡を床に置き左右それぞれ床から何センチ上がった裾線に着上がっているかの確認をしてみましょう。
そして、やはり下前側(右脇)の裾線の方が上がってしまった着上がりになってしまっている方は、次の解決方法をご覧くださいませ(*^^*)
1.褄先を上げたままにしていませんか?
裾線を決める際に大切なことは、褄先を上げないことです。慣れないうちは、褄先を上げて裾合わせをしてしまうものです。
着付け教室で先生に「褄先は上げないのよ~(*^^*)」と何度か注意された経験のある方は多いと思います。み~んな初めはそうなのです。
これは、ご自分で意識しないと直りません。(キッパリ!)
褄先を上げてはいけない理由は、
・後ろの裾線は下がり
・前の裾線が上がってしまう
からです。ヒップ辺りのもたつきの原因にもなりますしね。よろしくありません。
2.裾線はすべて床から同じ高さになっていますか?
裾合わせをする時、光の線を意識するように生徒さんにお伝えしています。
裾を決める時には、まず衿先を持ら脇まで手繰り寄せ、思いっきり上げますね。それから徐々に下げて、裾のラインを決めます。
脇下まで思いっきり上げること、とても大切です(*^^*)
そして、床すれすれまで下げた時に足元を見ると、後ろ側に光のラインが出来ます。床に着物の裾がついてしまうと光は入ってきません。逆に床から上がり過ぎていると光が太いラインとなります。
上手に調整しながら、細いラインに決めます。シャープペンシルで線を引いたような細い線をイメージすると良いです。
裾線、長すぎない?と思われる方、ご安心くださいませね(*^^*)
腰紐を掛けるとお紐はウエストに喰い込みますので、裾線は自然に少し上がってきます。丁度良い裾線になります。
慣れてきましたらウエストに掛ける腰紐の掛け方による調整をすることが出来るようになりますから、お着物によっての裾線の決め分けをすること容易となります。
この時、手にしている衿先はしっかりと前に引くことを忘れてはいけませんね。褄先を上げないように注意しながらですね(*^^*)
こうして裾全体の光のラインを同じ線に決めます。
3.下前を決める時、左脇に持っていってから上げていますか?
上前を決める時は、床すれすれの高さで右脇まで持っていき合わせることが出来るのですが、下前を決める時は違うのですね(汗)
下前は、裾窄まりにするため左脇で裾を上げますね。
このことが頭にあるものですから「褄先を上げなくちゃ!」と意識が働くのでしょう。「上げる」動作が早過ぎるのです。裾(褄先)を上げながら左脇へ移動させてしまっています。
これは着付け師さんにも多いのです。私が開催しています着付け師さん向けの実践講座(東京都、埼玉県で開催・出張講座も可能)でも、この内容は着付け師さんへお伝えしています。
さすが着付け師さん!一度お伝えしますと、すぐに解決されています(*^^*)
下前を決めるときも、上前を決める時と同じように褄先は脇までは床すれすれにし、左脇についてからお召し物により必要な分だけ褄先を上げて裾窄まりにします。
※普段着はあまり上げませんが、礼装には多めに上げます。
「下前の褄先は左脇で上げる」この流れにすることで、左右の裾のラインは同じになります。たったこれだけのことでです(*^^*)
鏡を見た時、
・今まで右側は足袋がたっぷり見えるほど裾線が上がっていたのに
・右脇も左側と同じように足袋は少しだけしか見えない
美しい裾線となります。
これで右脇にも自信が持てますね(*^^*)
実感して頂けましたら嬉しいです。
裾合わせは重要!
着物姿の美しさに影響する裾合わせ。
とっても重要なのですね(^_-)-☆
裾のラインは、お出かけ中は多くの方に前後それぞれにチェックされてしまいます。美しく着付けたいですね。
上前の決め方次第では背中心もずれてしまったりもしますし、右横からのラインが美しく無いことにも気付かれてしまいます(汗)
裾合わせって、適当に決めても平気よ!って思われている方、要注意です。
裾線の決め方次第ではスッキリとスリムな着姿にも魅せられますし、ボテッとした体型に見せてしまうことにもなってしまいます。
腰から下のライン、全てに影響すると考えてくださいね♪
ええ、それほど重要です。
慌てずゆっくりと
裾合わせをしたら、慌てて腰紐をかけていませんでしょうか?
この時、落ち着いて腰紐に入れる方は上級者です(^^)
ゆっくりと進める方は、きっと裾合わせも丁寧にされていることでしょう(*^^*)
そうなのです。慌ててはいけないのです。
慌てて済ませようとすることが失敗に繋がります。
お出掛け前で時間がなく慌てている時って、ほとんどと言っていいほどに失敗やミスをしてしまいませんか?
落ち着いてした方が時間がかからずに済んだものを・・・と(汗)
慌てて物事をすると、良くない結果が待っています。
裾合わせは、上前よりも下前の方が重要かもしれません。
右脇の裾線、必ずと言っても良いほど左脇よりも上がってしまっているのですもの、という方はそう感じていらっしゃると思います。
これからはもう大丈夫ですね!
慌てずにゆっくりとね。大切です。
お尻あたりは、キュートに(^^)
お尻あたりは、生地がもたついたり、垂れてしまったり、意外と綺麗に仕上げられないのですね。
座ったりすると、お知り部分がポッコリと出てしまったり(汗)
キュートなお尻は可愛らしいけれど、もたつき、シワシワ、たるみがある着物の後ろ姿では、美しさを感じ取れません。
これ、実はご本人様はお気付気でないことが多いのです(汗)
着上がった直後は、皆さん綺麗な後ろ姿のはずです。
数時間過ごした後にどうなっているかが問題です。
こうならないためにも、裾合わせをした後、
腰紐に入る前、少しだけお尻辺りを気にしてみましょう。
少し魔法の手を加えてあげるだけで、キュートな後姿に変身します。
シワ、もたつきをなくす。しっかりチェックしてみてくださいね。
鏡を見てみましょう
裾が決まりましたら、どのような感じになっているのかを鏡でチェックしてみましょう。
大きな鏡がない方は、床に置いて裾線を見たり、少し離れて後ろ姿全体をみましょうね。
何か気付くことが待っているはずです
腰紐をしたら、裾線は上がります。
それを計算して、裾を決めましょう♪
この時、まだ紐をしていませんから、あまり動き過ぎないでくださいね。
動き過ぎますと、崩れてきます(汗)
もう一度、裾合わせをすることにならないよう、注意しつつ確認し終えましたら腰紐を掛けます。
鏡で教えてもらった気になる箇所を覚えておきましょう。腰紐を掛けてからスムーズに整えられますね。
鏡を必要とされる方は、着付け開始前に鏡の準備もしておきましょうね。
おわりに
裾のラインは、ホント着物姿の美しさに影響してきます。
綺麗にお召しの方は、やはり裾線も綺麗です。
ポイントを押さえた着付けなのでしょうね(*^^*)
地域によって、床から何センチ上げて着付けるのか、美しさの基準は異なります。
腰紐をしたら、裾は上がります
ですから、それを計算して上手に裾を合わせたいですね。
それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
■次回予告
*着付ポイント:腰紐
※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。
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