【小春の着付教室】第54号●ウエストゴムベルト
こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。
ウエストゴムベルト
着付け便利小物のウエストゴムベルトはお使いになっていますでしょうか?
腰紐の代わりに使用するウエストゴムベルトは、全体が幅の広いゴムになっていますので着ていても窮屈感がなくとても楽に過ごすことが出来る優れものです。
いくら優れもの!と言われても、「私は腰紐の方が好き」と思われる方もいらっしゃるでしょうね。腰紐も慣れると窮屈感は感じず心地好いですものね。
着付け学院や着付け教室によっては、生徒さん全員が同じ着付け小物でスタートしますから、強制的(笑)にこのウエストゴムベルトを購入!ということもあるでしょう。私はそうでした(^-^;
お持ちでしたら、ぜひ使ってみてくださいね。
案外便利かも?使えるかも!?と感じるかもしれません。
選ぶ時の注意点
ウエストゴムベルトは、昔は着付け学院オリジナル小物で、その学院でしか手に入らない・・・という時期もありました。お値段も高めで・・・(^-^;
今ではコーリンベルトと並ぶ一般的な着付け便利小物となっていますので、インターネットでもすぐに手に入ります。良い時代です(*^^*)
いろんなメーカーから販売されていまして、それぞれに少しずつ違いがあります。
これもお好みと言ってしまえばそれまでなのですが、購入の際には、ぜひ注意深くチェックして頂きたいと思っています。
それは、使い勝手はどのメーカーも違いは感じられないと思いますが、私が注意して頂きたいと思う点はゴムの伸縮と留め具です。
ゴムは厚いから良いという訳ではありませんが、わりと伸びやすいゴムのウエストゴムベルトもあります。
そして留め具については、メーカーによって引っかけ部分の凸部の形状が微妙に違うのです。外れやすいのではないかと心配になるタイプもあります。
せっかく購入したのに、数回の使用で箪笥の奥へ・・・となっては勿体ないです。
これではウエストゴムベルトの印象は悪いままで、嫌いになってしまいます。そうならないで頂きたいと思っていますので、大切な部分をお伝えして参りますね。
ゴムの伸び具合
まずはゴムの伸縮ですが、これは袋から出さないと分からないですよね。判断しにくいですね(^-^;
でも、私にはね、分かっちゃうのね~♪
どうして?って。
出張着付けやお教室の生徒さんの着付け小物などで、いろんな着付け小物に触れているからこそ分かるのです。
・このゴムは伸びやすいタイプ
・このゴムは緩めのタイプ
・このゴムはしっかりしていて何年使用しても伸びそうに無いわ!
と。凄いでしょう~(*^^*)
着付師の方で、着付け回数の多い方は私と一緒だと思います。
野生の感(笑)の様なものではありませんが、分かりますよね。
ゴムのタイプには、
・しっかりとしている為、伸ばしにくいゴム
・伸ばしやすい(伸びやすい)緩めのゴムがあります。
ゴムの厚さも違います。
もともとのゴムの質が違いますから、目的別に使用しても良いですね。
ゆるめでしたら、浴衣や、紬などの滑りにくい素材のものに使用できます。もちろん、着物にも良いのですよ。
でもね、振袖や留袖には不向きです。普通の着物に比べ、どっしりしているでしょう。重いのですね。
その重い着物に使用する場合、裾が下がってこないように通常時よりも若干ゴムをきつめにする必要があります。でも、もともと緩めのゴムですから、
きつくしてもしっかりとは支えられないのですね。
ですから、必要以上にさらにゴムをきつめにしてしまうでしょう。そうすると、ご本人様はとっても窮屈。きっと、途中で具合が悪くなってしまうでしょう(涙)
ですから、不向きなのです。
これなら普通の腰紐の方が、どれほど良いでしょう!
そう思います。
訪問着などでも、生地によっては、ゆるめのウエストゴムベルトは使用しない方が良い場合もあります。要注意です。
ゴムのしっかりしているタイプですと、もちろん重い着物もしっかりと裾丈が下がらないように支えてくれます。安心できますね(*^^*)
ゴムの幅
ゴムの幅は、ほとんど一緒です。
安価なもので、幅が狭いものがありましたら、出来れば避けた方が良いですね。幅が広い方が力が分散されますし、下がりにく安定します。
留め具
そして一番注意したい留め具です。ココが重要です。
ウエストゴムベルトの留め具は大きく分けて2タイプあります。
・引っ掛けるタイプ
・カシメタイプ
引っ掛けるタイプでも、引っ掛ける部分の金具が様々なのです。ですから、選ぶポイントとしては、
・留め具が外れにくい仕様になっていること
・壊れにくいこと
私のお勧めは、引っ掛けるタイプで金具仕様です。
留め具の先が尖っていて、外れにくそうなタイプ。
購入の際には、出来るだけチェックしてみましょうね。
カシメタイプはこちらになります。
留め部分は「リカーボネート100%」「プラスチック」と記載がありますにように、金具ではありません。金具は割れる心配はありませんが、こちらは割れてしまうであろう心配は拭えません。
またカシメタイプは、留め部分はひねって合わせて穴にはめ込む為、おはしょりで隠れてしまっている状態でのこの留め作業は、慣れないととても難しく感じられます。見やすいところまで引っ張ってしまえば、作業中ゴムがキツくなってしまいますしね。
昔からのこちらのタイプで、よく使われていたという方は穴部分が緩くなり、外れやすくなっている状態の方もいらっしゃいました。出張着付け時に確認。
腰紐は裾が下がらないようにしっかりと掛けなければならないお紐です。そのお紐を着付け便利小物で代用するのですから、崩れのキケンが予測できる場合は恐ろしくて使用することは出来ません。
留め具が外れやすいということは、外出先で万が一外れてしまったら着物の裾はお引きずり状態となってしまいます(涙)
先程の金具でもそうです。外れやすそうな形状のタイプはキケンなのです。
お持ちでしたらご確認を
ウエストゴムベルトをお持ちでまだ使ったことのない方は、一度出して確認してみてくださいね。
ゴムの伸び具合、留め具の形など、まずはチェックしてみましょうね。
留め具が金具ではない場合、劣化も考えられます。
購入してから年数が経っていますと、ゴムが伸びてしまっているかもしれません。
途中(出先)で大変なことにならないように、何回か留めたり外したりを繰り返してみてくださいね。出来ましたら使ってみるとより安心です。
ゴム部分も長い間使用しないと、劣化してしまう場合もありますね。
一度引っ張ったら、伸びたまま・・・なんてことも(大汗)
確認後、大丈夫でしたら、ご使用の機会を作ってみてくださいませ。
おわりに
私が使用しているのは、引っ掛けるタイプ。
暑がりの私はメッシュタイプでありながらしっかりしたゴムのウエストゴムベルトを作ってしまいました。もちろん留め具にもこだわりましてね。
私のショップ「小春堂」にて販売しております。留め具の凸部を見てみてくださいませ。外れにくいタイプを使用しています(*^^*)
どんなに引っ張ってもゴムは伸びきらないのでは?と思えるほどしっかりしています。
もう長く愛用していますが、へこたれることなく(笑)私の良きパートナーとして活躍してくれています。
お手持ちのウエストゴムベルト、暑さや留め具の外れやすさのご不安をお持ちでしたら、ぜひ一度お使いチェックしてみてくださいませね。自信作です(*^^*)
パーツ販売と加工販売の2タイプで展開しています。
良いものは長く使えるのです。
価格で選ぶことも大事ですが、品質の良いものを手にすることで、結果的には長く使えますし良かったと思えることを実感している私です。
それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
■次回予告
*着物:着付け小物(シャーリング腰紐)
※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。
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