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【小春の着付教室】第19号●半衿のつけ方

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

半衿付け

着物姿を美しくする為には、衿元の整えは大切ですね。
ステキな半衿を購入したのに、衿元が今ひとつ決まらない・・・。
これでは悲しくなってしまいます。

半衿のつけ方は知っているし、丁寧につけているのに・・・。

そう思っている方も、多くいらっしゃると思います。
でも!!もう大丈夫です。

美しい衿元を作り出す半衿のつけ方をお伝えいたします(*^^*)

なんでもポイントさえつかめば綺麗にできるるのです。
あっ!お裁縫が苦手な方も諦めないでくださいね。まずは、どのような方法なのかだけでもチェックしてみてくださいませ。

お裁縫が得意な方でしたら、すぐに衿元美人!着物美人!に変身できます。

半衿haneri_sakura

半衿haneri_erimoto

使用している写真と内容は2009年のものです。画像の粗さ、色彩の悪さで見にくいと思いますが、手順は伝わるかと思います(*^^*)
12年経過しても(本日2021年9月28日)手順は変わりません。現在もこの方法で半衿付けをしています。

お裁縫の苦手な方には、着付け用両面テープで付ける方法もあります。その方法につきましては私のYouTube動画にて公開しております。よろしかったらご覧くださいませね(*^^*)

▼着付け用両面テープについてはこちら

▼動画はこちら

それでは早速参りましょう(*^^*)

用意するもの

*まち針
*縫い針
*糸(出来ればしつけ糸がお勧め)
*半衿(最初は刺繍などの半衿ではなく白半衿)
*通すタイプの衿芯
*着付けクリップ(なければ洗濯バサミ)

縫い方手順

1.半衿を準備します。表面を下にして、縫いしろ分を折ってアイロンをかけます。

半衿2

2.長襦袢を表にして広げます。写真は背中心です

半衿1

3.折り線のついた半衿を長襦袢の衿に合わせまち針を打ちます。背中心から位置を決めていくとやりやすいです。

半衿3

4.端から端まで縫います。縫い目は粗くて大丈夫です。糸のツレには気をつけましょう!

半衿4

5.裏に返します。写真のまち針の打ってあるところから折ります。ギリギリで折ることがポイント!

半衿5

6.注意    下の写真のまち針の位置から折ってはいけません。衿芯が中で遊んで(動いて)しまいます。

半衿6

7.「5」の写真のところから折り上げましたら、折り上げた部分をクリップで留めておきます。ゆるみが出ないようにしっかり固定させます。

半衿7

8.縫いしろを内側に折ります。余り分の無いようにギリギリで折ります。

半衿8

9.背中心の位置に2~3針縫います

半衿9

10.左右の衿肩明き位置にも2~3針ずつ縫います。写真のように長襦袢よりも半衿の方が突っ張る感じになるように引くことがポイントです!
※この作業をすることで半衿の内側にシワが寄らなくなります

半衿10

11.続いて衿芯を用意します
左右の衿肩明きから端まで、衿芯の幅を考えながらまち針を打ちます

半衿11

12.端から衿肩明きまで縫います。粗めでOK!「11」で決めた衿芯の幅ギリギリになるように縫います
※衿芯幅ギリギリを縫うことで衿芯が固定され美しい衿元になります

半衿12

13.写真のまち針のところは剣先です。長襦袢の地衿の幅より半衿の幅の方が細くなります。※通す衿芯の幅に合わせているため

半衿13

14.衿肩明きから衿肩明きまでの間は、衿を立てて細かく縫います。
半衿の方が張った状態ですから、上手にバランスを取りながら進めます

半衿14

半衿15

15.衿肩明きの間を細かく縫ったら残りの端まで縫います。ここも粗めでOK!縫い終えたら衿芯を裏側に通します。ピーンと張った状態なら合格

半衿16

16.長襦袢の裏側からの写真です。半衿にたるみがなく、綺麗に張った状態なら着上げた時もシワなく綺麗な状態になります。
衿肩明きのカーブの内側、よく確認してみましょうね。今までのつけ方と比べてみましょう!

半衿17

●まとめ

端から端まで普通に縫ってしまう方法でももちろんOKですが、この半衿のつけ方は衿肩明きのカーブの内側にシワができないようにする為の方法となりますので、内側の美しさに違いが出ます。
また、前の衿合わせ部分では半衿を衿芯幅に合わせて縫っていますので、半衿の中で衿芯が動いてしまうことがありません。衿芯が半衿をピーンと張ってくれていますので、美しい衿元がずっと続くのです。

綺麗に衣紋が抜けても、半衿の内側にシワが沢山あっては美しいと思う方はいないでしょう。自分では気付きにくい後ろですから、人様は良く観察されます。半衿を縫いつける時には、充分過ぎるくらい注意しておきたい箇所であると思っています。

説明では分かりやすいように赤い糸を使用しています。通常は半衿に合わせたお勧めの糸を使用します。お間違いのないようにご注意くださいませ。

衿肩明きから衿肩明きまでの間は、衿を立てて細かく縫っています。半衿の方が張った状態ですから、上手にバランスを取りながら進めます。

縫い上がって衿芯を通すとき、少しきつめくらいの方が綺麗な衿元になります。

普通の半衿とバイアス半衿、この半衿付け方法で違いがハッキリと分かります。やっぱり東レのバイアス半衿はカーブが綺麗です。違いを確認してみたい方は、ぜひ一度バイアス半衿をお使いになってみてくださいね。
昔は手に入りにくい貴重な半衿でしたが、今では呉服店での取り扱いも増えてきました。ネットショップでも手に入ります。

半衿は折りたたまれてコンパクトサイズになって販売されています。袋から出しますと折りたたまれていた折り線が気になります。このまま半衿を縫い付けますと、その折り線が前の衿合わせに出てしまうこともありますので、ご使用の際に袋から出し必ずアイロンをかけます。
半衿を広げて、裏面から丁寧にアイロンをかけてくださいませね。簡単に線が消え綺麗な半衿になります。アイロンの温度設定には充分注意しましょうね。

東レのバイアス半衿はこちらからも購入できます

▼お得な3枚入り。まとめ買いしています♪

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*半衿付けの縫い糸

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


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