【小春の着付教室】第34号●コーリンベルト
こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。
今日は衿元を綺麗に固定してくれるコーリンベルトについてです。
お使いの方も多いと思います。大変便利ですよね(*^^*)
コーリンベルトの使用目的
コーリンベルトは、先ほども書きましたが衿を固定してくれるため衿元を崩れにくくしてくれます。
胸紐を上手に掛けられるようになりますと、コーリンベルトを使わない着付けでも不都合が生じることはありませんが、やはり使った方が安心感がありますね。せっかくお持ちでしたらぜひ使ってみてくださいませ。
コーリンベルトは着付け便利小物でありますが、使い方を正しくしませんと衿が詰まったり、衿がしっかり固定されなくなってしまうこともありますので、コーリンベルトについてよく知っておく必要があります。
コーリンベルトを使用しているのに美しい衿元に決まらないのでは、コーリンベルトの良さを実感することは出来ません。使っている意味がない状態になってしまいます(涙)
せっかく使うのですから、上手に使いこなしたいですね。
コーリンベルトの必要本数
長襦袢と着物、それぞれに使用、またはお持ちのコーリンベルトの本数が1本の場合には、長襦袢には使用せずに着物用とします。
よって、必要本数は1本または2本です。
ふくよかな方、お胸の豊かな方、身幅が狭いお着物の場合には、長襦袢用と着物用の2本をご用意頂くと衿元がしっかりと固定されますので安心です。
コーリンベルトの留め具
コーリンベルトという名は、「装道」さんの着付小物で知られていますね。
留め具はプラスティック。ゴムと同じお色の模様が留め具あって可愛らしいですね。
今では呉服店で必ず見かける着付け便利小物ですから、着付け学院専用の小物というよりも、和裝に必需品の印象、一般的になっています。
コーリンベルトと同じ仕様で、留め具が金具のものもあります。
こちらは「着物ベルト」「着付けベルト」という名がついていたり、他の呼び名もあるでしょう。
衿元を美しく決めることの出来るこれら全て「コーリンベルト」と言っていますので、どのような形のものかが伝わりますね。
仕舞っていた年数によって劣化していることがあります。
本体ゴムが伸びきってしまっていたり、留め具内側のゴムの部分が外れてしまったり、くっついてしまったり、挟んでも留められなかったり・・・。
プラスティック製は、動かすと割れてしまったり・・・
金具製のものは、金属部分に錆が出ていたり・・・
長期間使用しない状態のコーリンベルトは何らかの問題が起きている場合が多いです。見た目では分かりませんので、ご使用される前に状態を確認してみると安心です。留め具部分は外したり留めたり、本体ゴムは伸縮するかの確認ですね。
まさかそのような状態になっているとは思いません。使う時まで気付かないのですね(汗)
使おうとしたら「あれっ?壊れている!?」と(汗)
着付けを始める前に、着付け小物のチェックをしましょう。
前日までの準備の際、コーリンベルトの留め具や本体ゴムを確認し、もし不都合があれば別のものを用意、無ければ必要でしたら購入しておきましょう。
代替えとして、留め具付き伊達締めがあれば大丈夫(*^^*)
ゴムの調整
コーリンベルトのゴムは、長さ調整が出来るようになっていますね。
さてさて、基準ですが・・・。
これは使用する方によって、基準が違います。
おおよそ、背幅~肩幅に決めますが、これでピッタリ!とは行きません(涙)
曖昧にお伝えしなければならないのは、お召しの方の体型、ゴムの質や伸縮率にもよるからです。
メーカーによって使用されるゴムが異なります。ゴムが伸びきっているような緩い感じのものや、なかなか伸びないようなしっかりしているゴムがあります。使用年数によってゴムの状態も変わってきます。
まず、伸び具合を確認してみましょう!
・伸びが悪いようでしたら、少しゴムを長くします
・伸びが良いようでしたら、少しゴムを短くしましょう
そしてこのコーリンベルトを使ったとき、衿を引く感じがどのようになるかを考えます。
・ゴムが短すぎれば、衿が詰まってしまいます
・ゴムが緩すぎれば、衿は固定されません
また、お胸の豊かな方で、長襦袢の衿が合わせにくい方、なかなか合わない方もいらっしゃいますよね。その場合コーリンベルトは重要です。
長襦袢の時には、しっかりと衿合わせを決められるように調整をしましょう。
ゴムの幅もお品によって違いますから、その計算もしたいですね。
幅があれば、やはり強力タイプが多いですし。
無理に留めない
コーリンベルトの留め具は、微妙な加減で壊れてしまうこともあります。
着物地が厚めの場合や重ね衿の厚さによって、留めにくい場合もあるでしょう。
その場合は、無理にコーリンベルトを使わず、コーリンベルトなしで整えましょう。そのような時の為に、練習も必要ですね。
「え~っ!私コーリンベルトがないと着付けられないんです(汗)」とならないように。
お出かけ当日、突然コーリンベルトが壊れてしまうことだって考えられます。そのようなときでも慌てずお着付け出来るよう練習しておくと良いですね。
厚みがあるのに無理に挟むと留め具を壊してしまうことにもなりかねません。壊してしまったら後が大変でしょう。
自分のものなら、買いに行かなくちゃいけないですし、お客様の物でしたら・・・(大汗)
ねっ。無理に留めないようにしたいですね。
2本使用する場合
長襦袢と着物のそれぞれ使用する場合は留め位置に気をつけます。
同じ位置に留めれば、留め具が重なり、身体への負担が大きくなりますね。
少しでも軽減するように、留め位置を考えましょう。
長襦袢に留めた位置よりも、着物には上にしたり下にしたり。
工夫することを知っていれば、ラッキー!
留める時に考えることができますでしょう(*^^*)
おわりに
私はコーリンベルトを使って着物を着ることはありませんが、出張着付けに伺うと、コーリンベルトをお持ちの方は非常に多く、一般的に浸透していることがよく分かります。ご準備されている着付け小物の中にコーリンベルトが入っていると、ホッとしたりもします(*^^*)
お持ちの腰紐が滑るタイプだったりすると尚更です。
衿を固定することの出来るコーリンベルトに頼ってしまう部分は大きいですね(*^^*)
でも!
無くても綺麗に着付けなくてはなりません。
やはり腰紐使いに慣れておかないといけないですね。
いつの日かの他装のために、機会があればコーリンベルトなしの着付けも回数を多く練習されてみてくださいね♪
夏には少しでも涼しく・・・と思い、私は伊達締めをせずに着物ベルトを使います。
こちらはメッシュタイプですので夏に最適です(*^^*)
コーリンベルトと似ていますが、使用方法が異なります。コーリンベルトと伊達締めの目的が一緒になった着付け便利小物です。
それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
■次回予告
*伊達締め
※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。
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