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【小春の着付教室】第56号●着物:袖を通す

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

今回から、いよいよ着付けポイントに入ります。
多くの方はこの部分をお待ちになっていたことでしょう。
大変お待たせを致しました。

まだ着物を一人で着られない方の場合は着付けポイントだけを知っても対応しきれないと思いますので、着付けの流れもしっかりと把握しておいてくださいませね。

まずはじめに(*^^*)

着物を着る時、モタモタ、グズグズ(汗)
あら(汗)
あららっ・・・(大汗)

このような調子でお召しの方もいらっしゃると思います。
初めのうちは皆さんそうです。
決して恥ずかしいことではありません。

着付けの流れを理解しないと違う小物を手にしてしまったり、慌ててしまったりの繰り返しとなりますね。

着物を着ているところを誰かに見せる訳ではありませんので、どのような着付け方、着方をしても良いんじゃないの?と思うかもしれませんが、違うのですね。

見せる訳ではないけれど、美しく着進めていくと、美しい着上がりになります。コレ、本当です(*^^*)
美しい所作動作は大切なのです。

ですから着付ける前の準備も大事となります。
準備が整っていると着付けの流れがスムーズになります。着付け時間に無駄が無い分、美しく、早く着上がります。

・着付けの流れを意識し
・着付け小物の準備を整え
・ゆったりとしたお気持ちで

美しく着付けて参りましょうね(*^^*)

袖を通す

着物の着付けの最初にすることは、袖を通すことです。
この、袖を通す時、気をつけたい点がありますので、ひとつずつお伝えして参りますね。

(1)着物を羽織る

着物を羽織る際、片方の肩からそっと優しく羽織ります。
両方の肩へ一度に掛ける(羽織る)と、バサッとした感じになりますが、片方の肩から順番に掛けていくと、それはそれは美しいです。
右の肩からでも、左の肩からでも、どちらからでも構いません(*^^*)
着物を掛ける方の肩を少しだけ下げると掛けやすくなり、その動きも美しいです(*^^*)

この時更に、少しだけ膝を下げながら。
こすると更に更に美しさが増しますわ!
膝を下げる(腰を落とす)ことで肩にかける高さが若干ではありますが低くなります。低くなれば着物を高い位置まで上げる必要はなくなりますので、大きな動きになりにくくなり、美しく手早く羽織ることができるのです。

この羽織り方は、見た目にもゆったりとした流れがあり美しく、長襦袢までの着付けを崩さずに済みます。素晴らしいでしょう(*^^*)

着物を羽織ると、衣紋が詰まる、衿合わせが崩れてしまうという方は、着物の衿で長襦袢の衿を前に移動させないように意識することが大切です。

(2)長襦袢のお袖を持って

着物を羽織ることができましたら、

・長襦袢のお袖を持って
・着物のお袖の中へ通します

そして

・着物のお袖の中で長襦袢のお袖を離し
・手のみ袖口から出します

これは当たり前じゃないの!と思われる方は多いかもしれませんが、着物のお袖の中に長襦袢のお袖を入れ忘れること、わりと多いのです。

着物の腰紐を掛ける時、「あれ?」と思うもののそのまま進め、おはしょりを整える際に「あれれ?これはなぁ~に?」と、ここでようやく長襦袢のお袖が着物のお袖の中に入っていなかったことに気付きます(汗)
長襦袢のお袖を巻き込んでしっかりと腰紐で抑えられてしまう、だから動きにくい・・・と(汗)

そして、慌ててお袖を引っ張りだしますね。
すると長襦袢のお袖が抜けた分、当然腰紐が緩くなってしまいます。
やり直し・・・(涙)となってしまいますので、充分に気をつけましょうね。

着物を羽織ったら、長襦袢のお袖が着物のお袖の中に入っているかの確認、そしてお袖を整えます。このお袖を整える作業を忘れなければ、お袖は正しいところに納まっていますものね。腰紐を掛けてから慌てることはありません(*^^*)

(3)前に引かない

着物を羽織ると、不要に着物を前に引っ張ってしまいがちです。
後ろへ落ちてしまわないように、との意識が働くのでしょうね。

せっかく、長襦袢までの着付けで綺麗に衣紋が抜けていても、着物を羽織った際に衣紋と衿元を崩してしまうのです。
お袖を通す時も前に引きがちです。

長襦袢の衿に添わせるようゆっくりと美しく、と~っても美しく羽織りましょう!長襦袢の衿に着物の衿はつかなくても良いです(*^^*)

前に引かなければ、衣紋と衿元は崩れません。着物を羽織った途端、お袖を通す作業をした途端、長襦袢のお衿が広がってしまったという経験をされている方は多いと思います。

後ろへ落ちてしまうのではないかとの不安な気持ちから、身体を前に倒す方も多いと思います。これも崩れに繋がります。これらの不安が無くなりましたら問題は全て解決いたします。
前に引かない、前に倒さない、習慣をつけましょうね♪

おわりに

着付けを習い始めの頃、衣紋が上手に決められず、「どうして?」って思うのですよね。美しい着物姿の方が羨ましくて羨ましくて・・・(涙)

ほとんどの方は長襦袢までは綺麗に着付けられています。
着物を羽織った後の作業に問題あり!なのですね。
ご自身で、無意識のうちに前へ前へと引いているのです。
前に引いているのですから、衣紋が詰まってしまうのは当然のことですね。

それならば!
前に引かなければ良い
これだけです(*^^*)
着物は肩に乗っているだけで良いのです。

これは意識することで改善されます。
ぜひ、注意してみてくださいね。
衣紋は詰まってしまうけれど私は違うわ!と思われる方は、一度横からの動画を撮影してみてくださいませ。あらら(汗)、と気付かれることがあるかもしれません。

長襦袢までの状態で衣紋を綺麗に抜くことがまだ難しい方は、まずは長襦袢までの衣紋を綺麗に抜く方法を得ましょうね。

長襦袢の衣紋が抜けていなければ、着物の衣紋を抜いた着付け上がりにすることはできません。長襦袢までの着付けを、おさらいしてみましょうね♪

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*着付ポイント:衿を整える

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


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