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【小春の着付教室】第15号●肌着:衿下の補整

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

衿下補整にもタオル!?

振袖や留袖、訪問着など着付けの場合、衿下補整にもタオルを使用します。
タオルのみではなく他にも使用しますが、やはり薄手のタオルはとても優れものです。

衿下の補整にタオルを使用する場合は、やはり薄いタオルが良いです。御年賀用タオルよりも更に薄い、本当にうす~いタオルがお勧めです。
衿下にはこのくらいの薄さがちょうど良いのです。花嫁さんの様にガッツリ衿下補整をする必要はありませんのでね。
足りなければ、その薄手のタオルを重ねて使うことで調整可能となります。

衿下用のたたみ方はまたちょっと特殊です。ほんの一例ですが写真を載せます(*^^*)
重なる部分が多いと厚みが出ます。衿下に厚すぎる補整はできませんので、体型に合わせてたたみ方を変える必要があります。

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衿下補整の加減

普段着物の場合ですと、タオル補整までは必要ありません。衿下に少しだけ補整できれば充分です。ただ補整が足りないと、衿がずれやすくなってしまいます。
「普段着物」といいましても目的はいろいろありますね。お家で過ごす様な時は補整は一切不要と考える方もいらっしゃいますので、普段着物の補整に関しましては、ご自分のお好みの加減で良いですね(*^^*)

「そんなこと言われても、全く分からないわ~!」という方の為に、基準を少々(*^^)

着付け直後は綺麗な衿元なのに・・・

◎時間とともに半衿が見えなくなっちゃう!
◎衿が開いてしまう!
◎重ね衿使用の時には重ね衿が出すぎちゃう!

などなど。このようにお困りの方は、補整をプラスしてみてくださいませ。現状の補整では足りない、もう少し補整が必要であるということです。

これらの衿元が動いてしまう原因はすべて、衿下の補整が充分ではないために起こります。
衿下の補整をしっかりすれば、

◎衿が見えなくなってしまったり
◎衿が開いてしまうことも
◎重ね衿が出過ぎてしまうことも

なくなります。
落ち着いた上品な衿元を長時間保つことが可能となるのです。
ええ、着上りの時と同じ状態です(*^^*)

衿下補整の準備

ご自分が衿下の補整で、どの部分を改善したいのかをまず考えてみましょう。現状は上記のどれかに該当していますでしょうか?

もしもお悩み部分があれば、今よりも補整を足してみましょう。少しずつですね。補整のしすぎは美しくありませんものね。
補整を足す位置も一緒に考えます。

タオル補整が難しいようでしたら、コットンわたや麻わたなどをガーゼや晒に包み衿下部分に当てます。化纖綿も良いですが滑りやすいものもありますので吟味されることをお勧めいたします。
気分的に沢山の綿を詰め込みたくなりますが、補整のしすぎは美しくありませんしかえって衿が浮いてしまいますので注意が必要です。

▼小春堂で販売中の補整にも快適な麻わた

続いて、和装ブラジャーを真剣に考えてみることもお勧めです。
以前ご紹介した和装ブラジャーを覚えていらっしゃいますか?

私愛用の和装ブラジャーは、衿下の補整がついています。
この補整があるだけでも全く違います。衿が落ち着きますので、綺麗な衿元を保てるのです。
使用しているとお洗濯回数が増え、衿下補整部分の厚みが徐々になくなってきますので、そうなったら少し補整を足します。

着付け学院によっては衿下専用パットがありますし、先にお伝えしましたように綿をガーゼなどで包んで、必要なところに当ててみましょう。
厚さを少しずつ変えて、どのくらいがちょうど良いのかを確認しご自分の体型を先ず知っておきます。
人それぞれに、必要とする補整箇所が異なります。

衿から覗く(汗)

補整し綺麗な衿元に仕上がっても、時間とともに補整が衿から見えてしまっては大変!美しさ半減ですね。
肌襦袢の上に、単に当てただけですと、動きとともにずれてしまう場合が場合があります。補整をしっかりと押えておくことも大切です。

着付け方法でお伝えした空気を抜く作業の大切さをここで実感して頂けるかと思います。空気が入っていて補整や生地が動く状態であれば崩れてしまいますので、着付け方法でしっかりとシワを整える作業も思い出して頂きたいと思います。

まだまだ着付け初心者さんでそこまで手が回らないわ(汗)という方は、とりあえず、

◎補整用品を数針、肌襦袢に縫って留める
◎専用にスナップを付けたり
◎布用両面テープで留める

など、方法を考えましょう。
ご自分が楽で、手間のかからないことが一番です。

億劫になってしまうと、着物を着る回数が減ってしまいます。
楽してお着付けを楽しみましょう。
それには「どうしたら良いのかしら?」と常に考えることも大切です。
きっとふとした瞬間に良い方法が閃きます♪

今は先輩方に「それは邪道!」とお叱りを受けてしまうことかもしれませんが、この状態がずっと続くわけではありません。とりあえずですし、着慣れてきますといつの日かこのようなことは必要なくなっているワタシに気付きます(*^^*)

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*補整着

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


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