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【小春の着付教室】第13号●肌着:ウエストの補整
こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。
補整のしすぎに注意!
補整に関しては強くお勧めしている私ですが、補整のしすぎはかえってマイナスです。なぜなら見るからに「この方補整のしすぎ!」ってわかりますもの。
洋装時に比べ見事に太って見える場合や、横から見た時に帯だけが前や横に出過ぎているのは補整のしすぎです。
体型にもよるんじゃないの?と思うかもしれませんが、補整は体型に合わせた方法でするものですから、ふくよかな方、細身の方それぞれに補整の個所や方法が違います。
足りない補整は補整の意味がありませんし、補整しすぎても美しくはありません。
バスタオルで補整!?
細身の方はバスタオルで補整・・・とよく聞きますが、バスタオルはちょっと
補整のし過ぎではないかしら?と思います。
もちろんバスタオルの大きさや厚みにもよりますけどね。
タオルを数枚用意して、足りない部分、必要な箇所に上手に当ててしていく方が綺麗に整います。
厚みのあるタオルですと、プカプカと浮いた感じになりますし、帯を結んだとき落ち着きが悪くなります。
薄手のタオルを上手に組み合わせ、体にピッタリするよう補整します。
ウエスト補整の基準は?
補整の加減、難しいと思います。基準は?といいましても、先に書きましたように体型によって変わってきますから。
私が行っている「ウエスト補整の基準」をお伝えしますね。
基準はお召しになる方の腰骨の位置です。
正面から見た時、補整が腰骨よりも外側に出てしまうのは補整のしすぎです。腰骨よりも少し内側に落ち着くようにします。
補整用品の下位置(下線)は、腰骨とします。
腰骨より下がった補整にはしません。
腰骨に補整用品を重ねることはせずウエストのクビレ部分にタオルを当てます(*^^*)
腰骨を基準にすると、ちょうど良い体型に整えられます。
そうです! 和裝に理想の「茶筒の体型」になります。
補整用品の上位置(上線)は、アンダーバストにします。
補整用品の下線を腰骨に決めると、上線は自然とアンダーバストになります。この部分が体型で窪みのある部分となり、ここにタオル等の補整を当てれば茶筒の体型を作ることが出来るのです。
バストとの段差を無くすことができます。
補整の量はしっかり計算!
補整をする際、計算せずに進めてしまうと帯を締める時に「あ~!!補整しすぎてしまった(大汗)」と後悔することになります。
腰骨って書いてあったからその通りにしたのに・・・となってしまうかもしれませんので、更に注意点をお伝えしますね。
1.着付小物を確認
今回の着付けで使用する着付け着物をよく確認しましょう。
どのような着付け小物を使用するのかは重要です。特に伊達締めですね(^^)
伊達締めの種類によって厚みが違います。
正絹博多織は薄手。
マジックベルトは厚め。
ポリエステルですと、芯がしっかり入った厚めのタイプやサッシュなどの薄手のタイプ。
これらの中からどのような着付け小物を使用するかで、補整の加減をしなくてはなりません。
正絹博多織や、サッシュなどの薄手の伊達締めでしたら補整は普通にしても着膨れの着物姿にはなりません。
しかしマジックベルトや芯の入ったしっかりした伊達締めでしたら、厚みがある分、着上がりに影響してしまいますから補整を減らします。そうすることでご自分の体型を変えてしまうことを防げます。
着物と長襦袢、それぞれ同じ伊達締めを使う場合、どちらかだけ厚手の伊達締めを使う場合など、お持ちの着付け小物によって人それぞれです。
新たに着付け小物を購入するのではなく、補整用品の使用量を加減することでスッキリした着物姿を作り上げることが出来ます。
今ある着付け小物を上手に組み合わせて調整してみましょう。
2.長襦袢・着物の丈
ご自分の寸法でお仕立てをした長襦袢や着物であるか否かも大きく関わってきます。
丈が長い時には、おはしょりで調整して着付けますね。
調整した分は補整として膨らみます。長襦袢や着物の生地の厚みが補整に加算されます。
先の伊達締めと併せて、補整の加減が必要であることを知っておくことは大切です。その日にお召しの長襦袢や着物に合わせて補整用品を加減することで、美しい着物姿となる着付けが可能となります。
また、その日合わせる帯の厚みによっても補整の量は変わります。厚みのある帯を使用の時は補整を控えるなどしますと、帯周りがスッキリしますのでご自分の体型を崩すことがありません。
補整の加減を考える時に着物姿全体で考えられるようになりますと、美しい着物姿にする着付けが楽に出来るようになります。
まずは全てを確認してみることが大切です(*^^*)
まずは控え目な補整を
補整はし過ぎると美しくなくなりますので、まずは補整を控えめにして進めてみましょう。足りなければ次回足します。
補整はし過ぎるよりも控えめから研究することをお勧めします。
もちろん写真を撮って比較してみてくださいね(*^^*)
小春愛用「着物ファンデーション」
私はタオルを巻いた後、この着物ファンデーションで押さえます。
落ち着きが良いので、補整がとっても楽になります。
興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。
着付け学院で購入済の方も多いと思います。
今一度、着物ファンデーションの素晴らしさを見直してあげてくださいね!
大いに役立てましょう(^^)!
タオルで作る補整用品
着付けにタオルは必需品。
着付けを習ったことのある方は、常識となっていますね。
お教室によってはタオルで補整を作りましょう!と頑張られたお手製のタオル補整をお持ちの方もいらっしゃると思います。
ごめんなさい、私としましてはあまりお勧めできません。
何故だと思いますか?
補整用タオルは汗を吸収する役目がありますね。
ですから着用後には必ずお洗濯が必要となります。
一枚のタオルをたたんで補整用の形を作り使用した場合は、着用後広げてお洗濯することが出来ますから乾きが速いです。いつも使用している日常のタオルと一緒です(*^^*)
しかし、何枚か重ねてしっかりと縫ってある厚みのある補整タオルですと、乾くのに時間がかかります。お天気の良い時でないと中の方までは乾きません(涙)
梅雨時ですと中の半乾きは臭いのもとになり不衛生です。
ですから、わざわざ専用のお手製のタオル補整を使用しなくても、着物をお召しになる時にタオルを数枚たたんで重ね補整すれば充分だと考えるからです。
いろんなお考えがあると思いますので、ご自分が一番良い!と思う方法を見つけて、体型を崩すことのない美しい着物姿を作り上げて頂きたいと思います(*^^*)
それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
■次回予告
*肌着:腰まわりの補整
※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。
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