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この社説が気になる(2024.11.8)

今日の気になる社説
ハリス氏の敗北宣言により、米国大統領選は決着がついた。そのことに〇〇と産経、毎日、日経が触れた。

毎日はこれ1本のみの掲載だが、社説を掲載したwebサイトの先頭には、なぜか同国の4年半ぶりの利下げに言及した9月24日の社説へのリンクが、あたかも最新の社説の如く先頭に掲載されている。何かの意図か、単なるエラーか。

産経はもう一本で、若年層に投票に行くよう訴える社説を載せた。「高齢層の投票率が高ければ、高齢の人ばかりを重視する政治となり」と書くが、それこそが若年層が投票しない理由である、という考えは浮かばないか。政治がその方向に向かっているのなら、それを変える提言ができないものか。

注目するのは、補正予算の杜撰な運用に言及した日経の一本。

会計検査員が、2023年度決算についての検査報告をまとめた。税金の使い方に問題があるものが345件、648億円に上ったとの指摘があった。
補正予算では、22年度に計上された1218事業の中で当初予算に100億円以上追加した138事業を追跡したところ、全額が翌年度に繰り越されたものが34事業、1兆4873億円になったそうだ。

国の財政に関する言及は、一目見てすぐに「財務省の代弁」と感じるものが多いが、その一言で片づけていい問題ではなさそうだ。

先の衆院選を受け、予算委員会の委員長のポストが自民党から野党に移ると報じられた折である。これを機に、予算の計上手続きに良い変化が出ることを祈るばかりである。

ただし、財政健全化ありきで本当は必要な支出を削らぬよう、慎重な判断を願う。

[抜粋]22年度補正で計上された経済対策は1218事業。国が執行を管理し、当初予算に100億円以上を追加した138事業を追跡したところ、34事業(1兆4873億円)は全額が23年度に繰り越された。このうち5985億円は決算で不用とされた。↓

その他の各紙の社説
[抜粋]統領に復帰すれば実現すると公言してきた政敵への報復など、もってのほかだ。勝利宣言にあたって「分断を忘れて団結する」と発言したのを今度こそ肝に銘じ、分断を深めるような言動は控えてほしい。↓

[抜粋]現政権の政策をことごとく否定する言動は危うさもはらむ。自国第一主義の下、中国はおろか西側諸国にも関税などで経済的圧力をかけようとする姿勢も相変わらずである。↓

[抜粋]ルールよりも力が優先される世界になれば、弱肉強食の論理がまかり通る。各国は国際協調の重要性を再確認し、「自国第一」の潮流に歯止めをかける必要がある。↓

[抜粋]「政策本位」で臨む国民民主の姿勢は理解できるが、本来なら、首相に退陣を求め、後継の自民党総裁の下で、共同で財源にも責任を持つ連立を組むのが筋だ。↓

[抜粋]英国もDSAと同様の法律を成立させた。偽情報を防ぐ法整備は欧州で着実に進んでいる。一方、日本は、偽情報を防ぐ対策を企業の自主的な取り組みに任せている。事業者に対し、表現の自由を侵さずに偽情報対策を法的に義務づけることが可能かどうか議論を深めてもらいたい。↓

[抜粋]若者は日本国の一員であることを自覚すべきだ。国際情勢や防衛政策、国民の暮らしに直結する身近な課題などに関心を持ち、投票を通じて国づくり、地域づくりに積極的に参画してもらいたい。↓

[抜粋]取り出した試料の分析で一定の情報が得られるが、デブリの全容がわかるわけではない。政府と東電は11年12月に示した工程表で、着手から10~15年程度で1~3号機のデブリの全量を取り出し、51年までの廃炉を完了する計画を掲げた。実行可能だろうか。↓

[抜粋]自民党が裏金問題を受けて非公認にしたり、比例区への重複立候補を認めなかったりした30人以上に、公明党は推薦を出した。集票での見返りを期待してのことだが、「クリーンな政治の実現」を公約に掲げても、これでは見透かされるだけである。↓


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