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この社説が気になる(2024.8.24)

5紙10本の社説。
複数紙が採り上げた話題が2つあった。

米大統領選でのハリス氏の受諾演説に読売、産経、日経が触れた。

福島第一原発の処理水放出から一年。この話題には産経と毎日が触れた。
どちらも中心の話題は、いまだに水産物の禁輸を解かない中国。禁輸の一方で同じ水域での自国漁船の操業には制限を加えない矛盾への批判は両紙共通。その上で、禁輸解除が日中関係改善の試金石になると毎日は説く。

注目するのは、男性の育休取得率に言及した朝日の一本。

昨年度、取得率が初めて3割に達し、取得期間も長期化の傾向がうかがえるという。

一方で、業界ごとに見ると取得状況のばらつきがあり、不動産・物品販売業や卸売・小売業、宿泊・飲食サービス業での取得は2割前後という。規模で見ても小規模の事業者で低い傾向が見られるとのこと。

「職場の雰囲気」や「代替要員がいない」などの理由で取得をためらうことにも言及されている。どの業界でも人手不足が言われる中、いなくなったフォローを強いられた周囲の不満も出ているのだろう。「子持ち様」という言葉が広がっているとも書かれていた。色々なことに不寛容になっている現状がここにも出ているか、と悲しい気持ちになる。

少子高齢化への懸念が叫ばれ、様々な対策も検討されている昨今。
男性の育児休暇取得については、10年近く前から言われ、ようやく向上の兆しが見えてきたところである。安心して子供を育てられる社会の実現までは道のりが長いだろうが、焦らず状況の改善を見守りたい。

かくいう私が、育児休暇を取得せずに子供の幼少期を経過してしまった。
妻には申し訳ないことをしたと思っている。
休暇を取得したことで家事・育児をどれだけできたかに疑問は残ったにしても。

[抜粋]取得をためらう理由で常に上位に挙がるのが、「職場の雰囲気」や「代替要員がいない」ことだ。近年、「子持ち様」といった言葉が広がっているのも、人手不足で、子育てで休んだ人の同僚がしわ寄せを受ける職場が少なくない現状を映したものだろう。↓

その他の各紙の社説
[抜粋]受諾演説で、同盟国との国際協調を重んじるバイデン政権の外交路線を踏襲すると宣言した点は評価できる。「世界における米国のリーダーシップを放棄せず、強化する」という発言の具体的な中身を聞いてみたい。↓

[抜粋]トランプ氏の再選阻止という目的で支持層を再結集させることには成功したが、勝敗のカギを握る接戦州を制するには、無党派層を中心に、積極的にハリス氏を選択してもらう努力が必要だろう。↓

[抜粋]ハリス氏は副大統領として外交や軍事に関わった経験がほとんどなく、米有力紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が「謎の最高司令官」と題する社説を掲げ、懸念を示しているほどだ。ハリス氏には今後の論戦で専制国家がつけ込むすきのない外交安保政策を語ってもらいたい。↓

[抜粋]中国は、日本漁船と同様に中国漁船が三陸沖合などの公海で獲(と)った水産物については国内で流通させている。同じ漁場なのに日本産のみが禁輸なのは「核汚染水」への不安がいかに不合理で政治的思惑に満ちているかを物語る。↓

[抜粋]科学的根拠に基づいた対応で禁輸解除に道筋をつけられるか。両国関係改善の試金石でもある。その実現に向け、対話を強化することが肝要だ。↓

[抜粋]日銀は、利上げを急いでいるのではなく、物価の基調が上昇し、堅調な景気が続くことを踏まえ、金融緩和の程度を調整する方針だという。この点について、十分な説明を尽くしていくべきだ。↓

[抜粋]公取委によると、食品業界では類似した行為も見られるという。不当な値上げは消費者に不信感を広げ、適正な価格転嫁の機運に水を差す。日清への警告を各社は他山の石とする必要がある。↓

[抜粋]沖縄県は長年、政府から過重な基地負担を押し付けられてきた。地元との対話を欠いたまま、不確実性が高い工事を推し進め、「負の遺産」を県民に背負わせ続けることは許されない。↓

[抜粋]官民連携の強化や運用状況を監督する「独立機関」の設置、サイバー人材の確保など、おおまかな方向性はうかがえるが、具体的な制度設計はこれからだ。個人情報やプライバシーが侵害される懸念を払拭(ふっしょく)するには、厳格な歯止めが不可欠だ。↓


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