あ、使い方を間違っていた、と気づいたことば

50年以上生きていても、今頃になって「え、それ、そういうことだったの?」と気づかされる場面に出会うことがある。
知らなかった、というより、教わったけど忘れた、ということも多々あるが。

最近の例でいくと、「他山の石」。

他人の出来事を、自分の手本として取り入れる、という、ポジティブな意味合いで理解していた。

しかし、実は違った。
他人のよからぬ言行も、自分の人格を育てる助けとなる、という、反面教師のような意味を含んでおり、特に「先生の生き方を他山の石として」などという言い方は失礼にあたるのだった。

文化庁が、ホームページでの連載で、故事の解説とともにこのことに触れている。

このことを知るきっかけとなったのは、Voicyで聴いている、国語教師 吉田裕子さんの番組「仕事と人生に効く! 毎朝古典サプリ」の10月30日の配信だった。

リスキリングという言葉が叫ばれる昨今だが、そんな時勢を抜きにしても、一度学んだことを振り返って確認することが必要なのだと思わされる出来事であった。

ことばに関しては、「意味を間違って理解していた」こと以外に「なんか乱用されて価値が下がってないか?」と感じるものもある。別稿にて採り上げよう。

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