この社説が気になる(2024.9.8)
おことわり
明日(2024.9.9)は朝刊が休みになるため、投稿も休みます。
今日の気になる社説
自民党総裁選ばかりが話題になる一方で、野党第一党の立憲民主党の代表選挙が告示され、4人が立候補した。このことに5紙すべてが触れた。
産経が、表題のつけかたからして批判的である。日頃、コラム「産経抄」などでも同党に批判的な文章を載せているスタンスがそのまま出ている。他紙との書きぶりの違いに注目して読み比べたい。
いずれにしても、政権を託せる政策と体制を整えられるかを見届けたい。
注目するのは、増える着床前診断に言及した毎日の一本。
体外受精でつくった受精卵を調べ、異常がないものを選んで子宮に戻すことにより、親が抱える思い遺伝性疾患を子供に受け継がせないことが目的という。
毎日は「『命の選別』にもつながる検査である」の一言で社説を始めており、この制度の利用が広がることに慎重な立場である。
安易に広がれば、病気や障害を持つ人への差別や優生思想が助長されるとの懸念は理解できる。
一方で、生まれながらに病気や障害を持った家族を育てる経済的・身体的・精神的な負担が大きいことも想像に難くない。
命にかかわる重い課題として、今後も議論が継続されるのを見届けたい。
[抜粋]何より大切なのは、病気や障害を持つ人たちが生きづらさを感じている現状を改めることだ。すべての人が安心して暮らせる社会を構築する努力を続けなければならない。↓
立憲民主党代表選に言及した各紙の社説
[抜粋]立民などが政策の違いを度外視して野党共闘を急ぐようなら、再び有権者の失望を招きかねない。まずは独自の政策で政府・与党との違いを明確にし、新たな選択肢を示してもらいたい。↓
[抜粋]代表選では、次期衆院選に向けた野党共闘も論点となる。 泉氏はかねて、共通政策の実現に絞って連立政権を組む「ミッション型内閣」構想を提唱してきたが、現実離れしているとして他党の賛同を得られていない。↓
[抜粋]日本の独立と繁栄、国民の自由と生命を守る基盤は安全保障だ。そこに目を向けない政治家や政党に国の舵(かじ)取りを任せようと有権者は思うだろうか。↓
[抜粋]若い世代を中心に既成政党離れが進む。政権を批判するだけで支持を広げられる状況ではない。党を刷新できるかも焦点となる。↓
[抜粋]立憲の政党支持率は低迷を続けており、民意の受け皿とはなっていない。代表選を通じて、有権者に政権を託すに足ると認めてもらえるか、まさに正念場である。↓
その他の各紙の社説
[抜粋]知事は公益通報としないのは、噂話を集めたもので、写真など客観的な証拠がなく、真実性に欠けるためだとした。真実性の有無は告発された当事者が判断すべきことではない。↓
[抜粋]USスチールは、設備の老朽化などによって競争力が低下し、支援を必要としているのが実情だ。買収が失敗すれば、数千人の雇用を危険にさらし、一部の製鉄所の閉鎖や本社の移転を迫られる可能性すら指摘している。↓
[抜粋]検討会は10月に報告書を法相に提出する予定で、法務省は、5年ごとに制度の在り方を検討するとしている。だが、それでは遅い。担い手の確保は待ったなしの課題だ。担い手確保の方策に関し、もっと多様な視点で今、議論すべきではないか。↓
[抜粋]米国や中ロはICCに非加盟だ。大国は国際法を守らなくても良いと言わんばかりの独善的な態度は、国際秩序を守る責務の放棄に等しい。↓