待つということ
節分の頃になると思いだす禅の言葉があります。
「春来草自生」
春来たりて
草おのずから生ず
ある年の2月、大雪の日にこの言葉を知りました。
雪のおかげもあり、
いつもより静かな環境で
雑念の少ない状態で受け取った言葉だからこそ、
よけいに記憶に残り、
この先に来る春を待つ気もちを
大事にしたいと感じたのかもしれません。
対人援助職として
「待つ」ことは一つの専門性だと
『在宅無限大』という本で読みました。
待つこと
心の中では色々思い描きつつその場にいること
今続けていることを明日からも続けること
外側からは目に留まるような華やかな動きは
起きていないように見えるかもしれません。
けれども、時に力強くも感じる行為、
それが「待つ」ということ
ではないかと思います。
(参考文献 「在宅無限大 ー訪問看護から見た生と死」村上靖彦 医学書院 2018)