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舘岡誠二俳句集No4「みどりの繃帯」

俳人「舘岡誠二」の作品を毎回少しずつ綴っていきます。

今回は俳人として初期の頃の句集より抜粋します。

1968年(昭和43年)発行

「みどりの繃帯(ほうたい)」

50年以上前になりますね(^^)

舘岡誠二の師は故・金子兜太先生です。

舘岡誠二の現在は、
  現代俳句誌「海原」同人
  八郎潟町俳句会「寒鮒」同人

  現代俳句協会 名誉会員
  現代俳句協会全国大会 特別選者

  秋田県八郎潟町在住 
  昭和14年生まれ
  83歳です。

ではでは

「句集 みどりの繃帯」より

消えゆく村蛇らが青い空たたく

海へ剃刀沈めてまるい石さがす

遠い沼茄子の奇形に触れてみる

氷る沼に火を匂わせる逢いたくて

小さき母に一片の虹藁の村

さむい川に棒を流すややさしさのあと

昆虫孵えり兵士の墓の白い傷

父とのわかれ空のみだれの繩梯子

白鳥の闇浸しゆく父の箸

みどりの繃帯岬に蜂の子とんでくる

稲塚を敷きて健啖昼の一家

花嫁来る貧しい屋根を雪かくす

冬にくるまる無口な老婆キャベツ抱く

水着ショー農夫が眉の泥落とす

氷下漁業の地声眠らむ昼ばかり

村を去る少年埴輪に首がない

以上16句は本人の自選句です♪
50年以上前とはいえ、現代に通じるものを感じます。

句集を開いてすぐに師である金子兜太先生が
序文を書いてくださっていました。

現代俳句を牽引してきた兜太先生と
舘岡の長年にわたる親交と
絆の強さを垣間見ました。

素敵な師弟関係ですね(^_^)

秋田の原風景がありての俳句集です(^^)

当時の舘岡誠二 29才くらいですね。

句集についてご質問などあれば、コメント欄にお願いいたします!(^^)!