自分の体と向き合う記録 ~不妊外来の受診 2回目~
まえがき&ご注意
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~これまでのおさらい~
●約10年放置せざるを得なかった(筋腫だけで560g)約14cmの巨大子宮筋腫と右卵巣皮様嚢腫を摘出すべく2019年9月初頭に手術、9月末に復職。
●10月以降、あまり休養期間を設けることなく働いたこともあり、月経が再開後に、月経痛等の症状に苦しんだ私に主治医に【月経困難症】と告げ、ロキソニンやナウゼリンなどの薬を飲んで過ごした。
●12月頃から乳汁(おっぱい)が出るようになってしまい、1月にプロラクチンというホルモン値が100を軽く超え、主治医の指示の下4月からカバサールの服用を始める。
●さらには筋腫も再発しているよ。さて、今後は不妊外来に行って不妊スクリーニング検査を受け始めよう!お話。
~ おさらい終わり! ~
詳しくは、これまでのお話として、子宮筋腫と卵巣嚢腫を取ってきた 第0話~はじめに~ここから辿れます。
マガジン化してあるので、お時間のあるときに、こちらからどうぞー!
このお話を読んで、もしどこの病院かわかったとしても、どの先生かわかったとしても、医師の個人名や病院名を特定される内容は書かないでください。
また、私たちが先生に伝えたことは私たちの事情に基づいたお話です。先生がお話してくださったことも、私たちの事情を考慮してくださっています。
それに、先生の伝え方は患者さんそれぞれですし、先生とどのようにお話するかも家庭の事情によって異なります。なので決して、これがベストというわけでは有りませんので、留意してお読みください。
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※今日のサムネは、猫の形のパン型を買ったのでその時につくったネコ型食パン。美味しかった(๑•̀ㅂ•́)و✧
□2020年9月14日(月)
この日、主人Nと共に午後病院へ。
もう、待ってるときからドキドキしてた。
しばらく待って、先生に主人の名前が先に呼ばれた。
診察室の前で、看護師さんが先にでてきた。
看護師(ちょっと慌てたような口調で)「Nさんだけでって、(先生が)言ってたよ」
わお。。。
あれ、でも精液検査の結果って夫婦揃って聞くか、妻だけが聞いてご主人にどう伝えようって悩むっていう話は聞くけれど、主人だけというのは一体…。
しかも、主人ったら看護師の態度から何かを察したようだけど、「どんな結果でも2人ですすめるって話し合って決めたから」って私の同席しちゃっても大丈夫だという。
既に診察室のドアに少し手をかけて開いていたので、M先生もNさんがいいならどうぞって言ってくれて私も同席することになった。
M先生「うーん、薬つかってるんだっけ?」
N「はい。あ、はじめましてですよね。Nです」
M先生「あ、はじめまして。Mです」
なんとも奇妙なやり取りで始まった二人の会話。
服薬状況は、前週にY先生に渡した旨も伝えて、M先生が紙の存在を確認しながらも、Nに服薬状況を聞いてくださった。
M先生「おそらくだけど、薬の影響だろうね。結果、殆ど(精子が)見えてないみたいなんですよね」
私「見えてない?」
M先生「うん、無精子みたいな感じになっちゃってるんだよね」
む、無精子…?!
お、おちつけ。む、無精子だからって完全にだめになっちゃったわけじゃないんだ…。
主人よ、なぜあなたはそんなに落ち着き払っているの…?!
M先生「ちょっと、やっぱり精子いない感じになっちゃってて、ゼロっていう結果でね」
私「ぜろ…?」
M先生「うん、視認不可なのでぇ…、もしかしたら不妊クリニックとかもっと慣れてるところだったら数えられるのかもしれないけれど。もしくはほんとにゼロかもしれない」
N「それは、活動してる(精子)のがいない?」
M先生「いや、精子自体が(ゼロ)」
うわぁ…。そうなのか、そうだったのか…。
先生、言葉にはしないけど無精子症だと言外に言っている。ちらっと無精子ぽいって言ってたし。
まずは、薬をやめてみたらどうにかなるかもしれないというのが先生の見解なので、結局の所薬の服用をやめられる?って話になってしまう。
N「一時的になら」
M先生「そこで(やめても)すぐに増えるかどうか…。そもそも精子ってサイクルが大体3ヶ月なので…。工場が稼働するまでね。そのタイミングで(薬を)やめれるかって話になっちゃうんだよね。だいたい(精子が)増えてきたとしても、顕微授精が必須ってなっちゃうだろうし、数匹くらいとかそういう感じになるんじゃないかなぁと思うんだけどね」
やっぱり顕微授精になるのか…。
さて、顕微授精とはなんぞやと調べてみようねー
顕微授精は体外受精の方法のひとつです。(中略)
顕微授精とは、顕微鏡で拡大視しながら、受精の手助けを行う方法をいい、当初はいくつかの手段が提唱されましたが、いまでは主に、ひとつの精子を直接卵子に注入して受精を促す、卵細胞質内精子注入法—英語の頭文字をとってICSI(イクシイ)と呼ばれます—が行われています。
ICSIでは、形態が正常な運動良好精子をひとつ選別して、細いガラス針の中に取り込み、これを卵子に注入します。つまり、受精の最初のステップである卵子への精子の取り込みを代用する手段です。ただし、精子の注入後、すべてが受精卵として発育を進めるわけではありませんので、顕微受精とは呼ばず、顕微授精と表現されます。
出典元:一般社団法人日本生殖医学会 生殖補助医療Q&A(Q13.顕微授精とはどんな治療ですか?)
※出典元↓
まあそうだよな、というのが個人的な感想。
出典元にあるように特殊で複雑な治療方針で妊娠まで支えることを高度生殖補助医療という。一方で私たちが今受けていることは、一般不妊治療に部類される。
さて、話がそれた。
M先生「もちろん、視認できれば顕微授精もできるんですけど、いなかったらそれもできなくなっちゃうので…。工場を修復するとか(精巣を)で切って探すとかそういう感じになっちゃうんだよね。でも、今はそういう問題じゃないかなと思うので…」
先生もどうしようかと悩んでらっしゃる様子だった。主人は、6月にメンズルーペを試した結果を伝えると、先生はスマホとかで見るものは異常値が出やすいとおっしゃった。
M先生「スマホとか機械のカウントって結構難しい所あるかもしれないね。というのも、カウントで(数値が)でちゃうことがあってね、ゼロでもね。ゼロでもものすごい数の結果が出ちゃったり、異常値で出てくることも多いんですけど。確かにスマホも便利になって、そういうの(精子数だったり)も調べられるんだけど」
先生にそのお話を聞いてると「メンズルーペで精子がいたから安心した」とか「某精子観察キットで精子がいたから、自分は大丈夫」と言っていたという旦那さまのエピソードを読んだことがあるけれど、あまりあてにしちゃいけないんだなって改めて思った。
M先生と主人は、その頃の服薬状況と薬の変わった時期をお話してた。やっぱり先生は、服薬してることが影響あるのかねぇと仰られる。
薬の効きが良いものや効果が強いもの、色々あるがNが使い始めた薬が強いのかなぁと考えていらっしゃるご様子。
主人は禁欲期間も2日程度あいてたことを気にしてたけど、本来精液検査は4日程度空いているなら問題ないとM先生。
一番多い容量の薬を飲んでいたときでも、スマホでみたときは数匹は確認できたというのも、先生カルテに書いていく。
M先生「うーん、そのときは見えてたっていうことであれば、顕微授精をちゃんとやってるところがいいのかなぁ。この辺だったら、大学病院か○○○さんか…ってところになるんだけど。大学のほうが良いのかなぁ。Nさんのこともあるし、男性不妊の先生もいらっしゃるからね」
確かに、大学病院の先生で権威のある男性不妊の先生がいらっしゃる。そもそも主人が服用している薬の状態の人の症例数を、あまりみたことがないらしいので、顕微授精であることも含めて大学病院へ、とおっしゃってくださっているのだ。
先生は私たちの事情を鑑み、大学のほうが良いだろうとおっしゃってくださった。
M先生「生理的に3ヶ月っていうタイミングでもとに戻るかどうかもわからないんだよね。薬を中断してすぐに戻るわけでもないし、3ヶ月経ったからといってどれくらい戻ってるかもわからないしね。もし数匹だったとしたら顕微授精にせざるを得ないからね」
ふむふむ。3ヶ月で元に戻ったとしてもどれくらい戻るかわからない、戻ったとしても数匹なら顕微授精になってしまうのだろう。
M先生「顕微授精にしても、適応があるかどうかとかもね、ちょっと聞いてみてっていう話になるのかなぁ。ということになると、大学病院になるのかなぁ」
そして話の矛先は私へと移る。
M先生「JUNさんのほうも、プロラクチンがなぁ。アレ(謎)なんだよなぁ」
前週にY先生に採血のオーダーを出してもらった結果も出てたらしい。
M先生「前回どうだっけ」
私「7月17日にY先生に測ってもらったときは、32くらいまで下がってました」
M先生「そうだよねぇ。あーー、今回また70とかいってるね」
私、苦笑。
M先生「やっぱ、これ…飲むしかないよね。カバサール」
私「Y先生からも、上がってたり下がりが悪いようなら増量するしかないっておっしゃってました」
M先生「そうだねぇ。これ(高プロラクチン)もねぇ。JUNさんもなんかある可能性もあるし…。体外、顕微が出来るような治療になってくるのかなぁ、やっぱり。そうなるとやっぱ、大学病院ってなるかなぁ、ここだと体外や顕微っていうのはできないのでねぇ」
さて、ここまで読まれた方は『結局匙投げられてんじゃん』と感じる方もいるだろうけど、私たちはそう思ってない。
そもそも、匙を投げてしまうなら検査をしていこうっていうふうにならないと思っているし、こういう方向が良いんじゃないかと考えて親身になってくれはしないと思っている。
私たちは自然妊娠を試したいねっていう話でまとまっているから、すぐに体外や顕微という話にはならないとは思う。それでも、体外や顕微を考えなきゃいけない状況であるというのは、私たちも理解しているし、その方向で今も話している。
M先生「結構(精子が)いればね、また話は違ってくるんだけど」
精子がいれば人工受精をここでも取り扱っているし、不育症の検査や相談もできる病院だ。だから、先生は精子が少しでもいればとおっしゃってくださってる。
少なくとも今は大学病院なら対応できるんじゃないか、という話になった。まずは初診にかからないと駄目なので、M先生の先輩にあたる先生にお尋ねをしてから、相談しながら進めていこうという話になった。
M先生「紹介状、今週中に書いておくのでー…」
先生がスケジュールの都合とか考えて28日までに仕上げるようにしておくとのこと。
ようやく1歩すすめるのか。そのほうが嬉しいわけだけれど。
この病院から離れなきゃいけないのか…、徒歩5分の立地と信頼出来る先生がいるのは、私たち的には最強なんだけどな。
M先生「あ、そう言えば結局生理中のホルモンってみたっけ?」
私「いえ、全然来てなくて」
M先生「あれっ、無月経のまま?」
私「はい、もう74日とか経っちゃってて…」
M先生「生理どうする?1回こさせる?」
私「それが良いのかなぁと思ってて…。あんまり来ないのも良くないよねってY先生もおっしゃってたんですよね」
M先生「そうだよねぇ。ちょっとホルモン剤で(生理を)こさせますか。ま、3ヶ月に一回くらいなら許容出来るって言われてますけどね」
この調子だといつ生理が来るかわからない。そんな状態ほっとくのもなぁ…ということで、ホルモン剤を出すことにはなったんだけどこっからが長かった。
M先生「妊娠の可能性はあります?」
私「ないです」
M先生「そこんとこも、わかんないんだけどね」
N「いや、無精子なんなんだからないでしょ」(笑う主人)
M先生「あ、そういう意味?一応することはあったってことね?」
先生も少し笑いながらも、是を返す私たち。
M先生「一応妊娠判定やってから、ホルモン剤出したほうが良いのかもしれないねぇ」
私「先週金曜日は、採血だけだったんですけどエコーはM先生との話の過程でやるならやってもらったほうがいいかもねって話はしてて…」
M先生「エコーやっといたほうが良いかもねぇ。(カルテを見て)ああ、Y先生がエコー検査もお願いしますって書いてあるのはそういうわけか…。うーーーん。エコー嫌かもしれないけど」
この病院で強引にエコーやろうっていうことってまずなかった。M先生もY先生もそうだけど、必要がなさそうと思う限りはエコーはしない方針のよう。
M先生「どうしようかなぁ、妊娠反応やっといたほうがいいのかなぁ。ちょっと気になってるんだけど、2週間以内の性交渉に限っては分からないんだけど、2週間以前は反応でるからね。あとちょっと嫌なのは、子宮外妊娠の歴もあるからね。それだと超音波で見ても全然中で見えないことがあるので、一応可能性凄い低いとは思うんですけど、ちょっと(妊娠反応)やっとこうかな」
色々と主人とのやり取りもはさみつつ、尿を使っての妊娠反応検査をすることになった。
うわぁ…、病院でやるのはもう数年ぶりくらいの妊娠判定…。
看護師さんにトイレの場所と何をするかを聞いて、採尿後に提出。そしてすぐにエコー検査。
先生、ぶつくさ言いながら生理は来そうな感じではあるんだけどねぇ…と。
M先生「筋腫ちっちゃいのあるのかな?」
私「はい、Y先生からある、とは聞いてます」
M先生「一応あるよねぇ、3cmくらいだけど。うーーーん、卵巣が機能もってんのかなぁ、(卵巣機能が)下がってんのかなぁ…」
先生、卵巣年齢を気にされていた。結局卵巣年齢をみる検査やってないことも気にされていた模様。
エコーもちょっとで終わって、診察室へ戻る。その間主人はただ待っていただけらしい。申し訳ない。。。
結局妊娠反応は陰性だった。
良かったのか悪かったのか、今陽性になってたとして最終月経が7月3日から考えると、既に心拍が確認できてもおかしくない週数になるので、今陽性なら子宮外妊娠の可能性が高くなる。
それを懸念しての妊娠反応検査だったわけなので、ある意味これで良かったと思う。
M先生「どうしようかなぁ、卵巣年齢測っといたほうが良いのかなぁ」
多分、卵巣機能が落ちていての無月経ということを疑ってらっしゃるのだろうと思う。エコーのときにも呟いてたし。
とはいえ、AMH(卵巣年齢の評価)は基本的に自費の検査だ。つまり、自費の検査を1個でもやっちゃうと、その日の診察が保険診療の範囲内だとしても、自費で請求されてしまう。
そういうこともあるので、AMH(卵巣年齢と呼ばれるもの)は大学病院でやってもらおうか、という話でまとまった。
M先生「一応、生理こさせておく?」
私「そうですね、いつ来るかわかんないっていうのもあるので」
M先生「そうだよね。うんうん」
私「カバサールは増量ですか?」
M先生「どうしようね。今いくつでのんでるんだっけ」
私「今1錠で飲んでて、今週の土曜日になくなります」
M先生「0.25mgを4つで1錠でカウントしてる?」
私「いえ、0.25mg1錠です」
M先生「そかそか。0.25mgで1なんだね」
カバサールは0.25mgを4つで1錠という処方の仕方もあるようで、0.25*4錠で1mgとして3mgまで出せるものなので、先生はそう聞いた。
M先生「今、他の(プロラクチンに影響のある)お薬飲んでないですよね?」
これまで通りの週一回でカバサールを2錠飲むことになった。
何がショックって、プロラクチンが上がったこと。どうせプロラクチンが上がるなら、妊娠後や産後にしてほしいものだ。
M先生「で、プラノバールなんだけど。これ生理を起こさせるお薬で、人工的に高温期を作り出すんでちょっと気持ち悪くなる事があるんだけど、1週間で出しておくので、飲み終わって大体1週間位で生理くると思います」
紹介状は1通作るか2通作るかは、わからないけど少なくとも先生が主人の精液検査の結果も封入してくれることは確からしい。
M先生「でも、だいたい無精子症の場合とかだけだけど、奥さんも含まれちゃうからね男性因子ということとして、書いても良いのかもしれないね。初診は産婦人科だから、Nさんはないんだけど、一旦大学病院でどうするのかお話してもらって、進めていったほうが良いのかもしれないね。AMH、卵巣年齢は気になるんだけどねぇ、卵の個数っていうところでね」
先生は本当に色々と考えてくださって、私たちのことを気にかけてくださった。
プラノバールを処方され、生理が来たかどうかも教えてほしいということで、本日はこれにて終了。
なんと今日、2人併せて待ち時間含めても約1時間以上病院にいた。
主人の分の診療費:814円
私の分の診療費:1,980円(色々やったのにこの値段)
私の分の薬:730円(カバサール2錠*14日分、プラノバール1錠*6日分)
M先生もそうだけど、Y先生もすごく親身になって応じてくださって、どうしたら私たちが子を持てるようにサポートできるかを考えてくださっていて、とてもありがたい気持ちになる。
私たちなんて、匙投げられたっておかしくないような2人だから、それを支えようとしてくださるお姿に、私は先生たちで良かったと思える。
次回!
最後の不妊外来。紹介状をもらうよ