こはく堂薬局
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【薬剤師向け】エビデンスを、わかりやすい服薬指導に生かしましょう。 日常業務で使えそうな一次情報を、私なりに噛み砕いてお伝えします。
2024年10月から開始される長期収載品の選定療養について、処方箋の記載方法をお伝えしました。 「医療上の理由」で先発医薬品が必要な場合は、特別な料金を要することなく、保険適用の範囲内で、先発医薬品を調剤することが認められています。 その内容について、ご説明します。 医師・歯科医師が先発品が必要と認める場合や、製剤の特性などから薬剤師が必要と認める場合には、保険適用の範囲内で、先発医薬品を使用することが認められています。 どんな事例がありえるのか、具体的に見ていきます。
令和6年10月1日に、「長期収載品の選定療養」の仕組みが新設されたことをうけ、処方箋の様式が変更されました [1]。 長期収載品とは?長期収載品とは、後発医薬品のある先発医薬品のことをいいます。 長期収載品(後発医薬品がある先発医薬品)のうち、 後発医薬品が上市されてから5年経過した 後発医薬品への置き換え率が50%を超えている 上記に該当するものは、選定療養の対象品目です。 医学上の理由がある場合を除き、患者の希望で先発医薬品を調剤する場合、患者の自己負担が必要に
以前に、降圧薬のうち、ARB の供給状況について、まとめてみました。 現状について、同様のまとめ方で、データを見てみます。 情報元として、厚生労働省がとりまとめて公表しているデータを使用し、集計しています。(9月11日現在のデータを使用) アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬 (ARB)成分名ごと出荷状況 ARB の医療用医薬品(単剤)について、成分名ごとに「製造販売業者の「出荷対応」の状況」をまとめました(限定出荷については、一つにまとめた)。 バルサルタンが突出して供給
今回は、ロイコトリエン受容体拮抗薬について、まとめます。 厚生労働省が取りまとめて公表している情報を集計して、グラフを作成しています。 ロイコトリエン受容体拮抗薬これまでの経緯 ロイコトリエン受容体拮抗薬に関しては、非常に供給困難な状況が継続しています。 プランルカスト製剤 医薬品製造元の不祥事後、該当製造元にプランルカストの製造委託が集中していたことなどを受けて、プランルカスト製剤の供給は、極めて供給困難な状態が発生し、その影響は他社製品にも及び、供給困難が状況が
こんにちは。 以前に、特に医療用医薬品の供給困難問題が深刻であるセファロスポリン系抗菌薬について、製造販売元からの供給状況をまとめました。 現在の状況を比較しましょう。 今回も、情報元は、厚生労働省が取りまとめて公表しているものを参照し、それを集計して、グラフを作成しています。 セファロスポリン系抗菌薬の供給状況情報源から、9月2日現在として公表されているデータを用い、セファロスポリン系抗菌薬のうち、注射薬と内服薬について、世代ごとに供給状況をまとめました。(外用薬やシ
こんにちは、皆様いかがお過ごしでしょうか。 医療用医薬品の供給状況が困難である状況は続いているのですが、最近、特定の降圧薬の供給困難が深刻になってきたと感じているのでまとめてみます。 情報元として、厚生労働省がとりまとめて公表しているデータを使用し、集計しています。(8月1日現在のデータ) アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬 (ARB)ARB は血圧降下薬の中でも、臓器保護効果等もあることから、非常によく使われている医薬品の一つです。 日本では、7種類の医薬品が使用されていま
フェアスポーツを行う上で、すべてのスポーツをする人には、「アンチ・ドーピング」の正しい知識を持つことは大切です。 気管支喘息治療とアンチ・ドーピング世界で活躍するトップアスリートの中にも、小児喘息であったことを公表している選手もいるなど、治療をしながらスポーツに励んでいらっしゃる方も多いと思います。 呼吸状態を改善し、スポーツを思う存分していただくためにも、発作予防のための長期管理や発作時の対処は重要です。 しかし、アンチ・ドーピングの観点から、いくつか注意事項があります。
以前に、セファロスポリン系抗菌薬の供給状況をまとめました。1ヶ月後の現状について、情報をまとめてみましょう。 今回も、情報源は、厚生労働省が取りまとめて公表しているものを参照しています。 前回(6月3日時点)と同様に、薬効分類ごとに見ていきます。 薬効分類ごとの医療用医薬品供給状況抗菌薬に関連する薬効群について、薬効群ごとに、製造販売業者の「出荷対応」の状況を、通常出荷・限定出荷・供給停止の3つに分けて示しています。 全体的な傾向は、前回と同様です。 セファロスポリン
急に気温が高くなり、虫も多くなってきました。 外で活動する際にかかせない虫よけスプレーの選び方について、ご紹介します。 市販されている虫よけスプレーの成分市販されている虫よけスプレーに使われる成分には、「ディート(化学名:ジエチルトルアミド)」「イカリジン(別名:ピカリジン)」があります。そのほか、オーガニックのものも市販されています。 人に対して、蚊やのみなどを防除する効果があることを、厚生労働省が承認している成分には、「ディート(化学名:ジエチルトルアミド)」と「イカリ
こんにちは、こはく堂薬局です。 引き続き、令和6年6月7日(金)時点の状況をまとめてみようと思います。 データの出典は、厚生労働省がとりまとめて公開している医療用医薬品供給状況です。 薬効群別まとめ・通常出荷の割合前回のまとめ 大まかに状況をつかむために、薬効群別に製造販売業者の出荷状況をまとめました。 令和6年6月7日現在 薬効群別に、製造販売業者の出荷状況を、「通常出荷」「限定出荷」「供給停止」に分類して、品目数をまとめています。「通常出荷」品目の割合が、50
牛乳アレルギーに禁忌の薬 牛乳アレルギーの原因となる主要なアレルゲンには、カゼイン、β-ラクトグロブリン、α-ラクトアルブミン、および牛血清アルブミンがあります。これらのタンパク質は、特に乳児において免疫反応を引き起こしやすいです。 医薬品の中にも、乳タンパクを含有するものがあり、牛乳アレルギーを持つ方には、乳タンパクを含む医薬品は禁忌であり、使用を避ける必要があります。 耐性乳酸菌製剤 耐性乳酸菌散10%「トーワ」 経腸成分栄養剤 イノラス配合経腸用液 エネーボ
医療用医薬品の供給困難問題は以前から継続していますが、抗菌薬の製造、及び、他の製薬企業に対して原薬供給(製造委託)をしていた工場において、不適切製造の事実が発覚したことも重なって、抗菌薬の供給が非常に困難を極めている現状にあります。 そこで、厚生労働省が取りまとめて公表している医療用医薬品供給状況(6月3日現在)のデータを見てみましょう。 薬効分類ごとにまとめます。抗菌薬に関連する薬効群を見てみましょう。 薬効分類ごとの医療用医薬品供給状況抗菌薬に関連する薬効群について
甲状腺甲状腺は10-20 g の小さな臓器であり、気管を前から取り囲むように配置しており、甲状腺を裏から見ると、副甲状腺がある。 甲状腺の働き: 甲状腺には、内分泌腺として、ホルモンを分泌し、体の機能を調節する重要な機能を担う。 甲状腺ホルモンの産生にはヨードが必要であるが、日本人は海藻(のり・ひじき等)を食べる習慣があるため、ヨード欠乏症は少ないと言われている。 甲状腺ホルモン トリヨードサイロニン:T3 サイロキシン:T4 カルシトニン 副甲状腺 副甲状腺も
糖尿病治療薬インスリンの病態に応じて、適切な治療薬が選択されます。 インスリン分泌障害 インスリン分泌障害には、インスリンを補うためのインスリン製剤、インスリン分泌を促進する薬が用いられます。 インスリン分泌を促進する薬には、血糖非依存性と血糖依存性があります。血糖依存性とは、血糖が高くなり、インスリン分泌を増加する必要があるときに、インスリン分泌を促進する作用を示します。 インスリン抵抗性 インスリン抵抗性を改善する薬には、ビグアナイド薬、チアゾリジン薬があります。
医療用医薬品供給状況厚生労働省は、「医療用医薬品の供給不足に係る報告について」(令和6年3月28日付け通知)に基づき、限定出荷や供給停止等の供給不足の発生について、製造販売業者から供給状況報告をまとめて公開しています。 前回、個別の品目ではなく、薬効群ごとに傾向を見てみました。出荷停止品目が多いものをポイントにデータをまとめました。 今回は、別の視点から、「通常出荷」の割合をポイントにしてまとめました。 データ出典:厚生労働省 >医療用医薬品供給状況 製造販売業者からの
糖尿病治療薬には、たくさんの種類があります。大きく分けると、 インスリン分泌を補う薬 インスリンを補充する インスリン分泌を刺激する インスリ抵抗性を改善させる薬 血糖値を下げる薬 があり、病態に応じて、適切な薬剤が選択されます。 ただし、妊娠糖尿病は、血糖値の厳密なコントロールが必要であるため、インスリンの適応となります。 糖尿病の治療目標糖尿病の治療として、根治は困難であり、合併症を防ぎながら、健康な人と変わらない QOL を維持し、寿命を確保することが目標