大咬琥珀

まだ準備中の新人Vtuber 神話とかに詳しいらしい

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最近の記事

民俗学小話③鬼滅アニメに備えて鬼の話をしよう

(メイン画像:アニメ『鬼滅の刃』より)  鬼滅の刃が人気になって、もう随分経つ。  もうすぐ刀鍛冶の里編が放映されるということで、鬼という妖怪がいったい何者なのか、つらつら語っていこうと思う。  この手の話題になると「現代の鬼のイメージは本来の鬼とは違っていて云々」みたいな流れになりがちなのだが、鬼に限っては、一周回って現代のイメージで割と合っている。  数十年前は「やたら原色バリバリの肌」「虎柄パンツ」「金棒」でイメージが固定化されていたが、エンタメ文化の隆盛でいろんな

    • 民俗学小話②両面宿儺と青春アミーゴ

      (メイン画像:©芥見下々/集英社)  最近、呪術廻戦の話をする機会があった。  本作の主要な悪役キャラである両面宿儺が、歴史書に名の見える怪人ということは知られているようだったが、どうにも九尾の狐や酒呑童子のような大妖怪みたいなイメージになっているらしい、  民俗学マニアとしては、ちょっと訂正しておきたいところだ。というわけで語らせてほしい。  彼がはじめに知名度を上げたのはネット怪談だろう。いわゆる洒落怖スレから広まった怪異は、八尺様を筆頭にいくつか挙げられるが、『リョ

      • 民俗学小話①マスク社会を民俗学してみる

         昨今、というかもう数年来にもなるが、マスク社会についてのあれこれが議論されている。  よく指摘されるのが、欧米圏とのマスク観の違いだ。  アジア圏ほどマスクを好む傾向にあり、とくに日本はダントツなのだから、そこにはきっと、欧米にはない精神性が寄与しているのだろう。  コロナ禍を持ち出さずとも、もとより日本と欧米ではマスクに対する感覚が大きく違うことが示唆されてきた。だいたい欧米のグラサン文化とセットだ。  日本人は目で表情を語り、欧米人は口で語ると。だから日本人は口を隠す

        • 新人Vtuberの自己紹介

           お初にお目にかかる。  此度Vtuberをはじめる大咬琥珀と申す者じゃ。  まず儂が何者という話だが、改めて端的に言えば神様だ。  狼というのは古来、山の神あるいはその遣いとして認知されておった。  とは言うても、儂の場合、そう畏まられるほど強大な存在ではない。権威ある偉大な神ではなく、小さな祠に祀られるばかりの低級神だ。式内社の神格に比べれば、羽虫のごときものと思ってもらってよい。  なんなら、数百年――あるいは千年を超えるかもしれぬが、悪神として封印されておったので、