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考えが合わないのは当然

仕事をしていると、この人とは考えが合わないと感じることが多々ある。進め方や価値観が違うのだろうと思う。上の世代、同世代、下の世代に関係なく、どの世代にも感じることだ。

ただ最近は、考えが合う人がいることの方がむしろ不自然だと考えるようになった。それぞれが別々の人生を歩み、経験を積んで、そこに居る。
まず社会人になるまでの間の経験が丸っきり違う。出会った人々、育った環境、地域、部活や趣味、勉学への取り組み方。大学での専攻、アルバイト経験、恋愛。読んできた書籍、観た映画やドラマ、テレビ番組。
そしてそもそも世代が違う。それによって価値観が大きく異なる。

これに加えて、就業経験。キャリアが長くなればなるほど、蓄積された経験がその人の考え方を形作っていく。これだけ多くの違いがあれば、むしろ考えが合致する方が奇跡だと捉えた方が気が楽になる。

だからといって考えの違いをそのままにしていては、仕事はうまく進まない。その原因は多くの場合、コミュニケーション不足にあると思う。相手の考えを理解するためには、こちらから積極的に会話を投げかけ、背景や理由を掘り下げる努力が必要だ。なぜそう考えるのかを知ることで、相手の行動や価値観の根っこにあるものが見えてくる。

少なくとも相手にはその人なりの立場や役割があり、それに基づく行動様式がある。これを理解しようとせずに拒絶するのは、自分の視野を狭めるだけだと考えるようにしている。

また組織の中で行動する際には、社内規程や経営計画、社是といった共通の基準を理解し、それを基に行動することが重要だ。これらを基準にすれば、個人の違いを越えて組織としての方向性を持つことができる。

根本的な価値観が違うとしても、コミュニケーションをしっかり取ることと、組織の共通概念を理解し、それに基づいて行動することさえできていれば、仕事は十分に進む。逆にこの二つを怠ると、周囲との溝が深まり、組織の求める方向性からも外れてしまう。

相手と合わないと感じた瞬間こそ、このような考え方を思い出せるように注意したい。

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