人はそれぞれ事情をかかえ、平然と生きている
久しぶりに学生時代の友人と話すと、不意に自分のマイナスな状況を打ち明けられることがある。
仕事の愚痴なんかはまだ軽い方で、持病の悪化、家族の事故、離婚問題や子供の不登校といった笑えない話も多い。
日々、書籍や新聞、ネットメディアなどで他人の苦労話に触れることはあるが、身近な人から聞くと、よりリアルに感じ、心が痛む。
かつて一緒にバカ話をしていた友人たちも今や社会人となり、家族を築き、それぞれが何かしらの事情を抱えながら、表向きは平然と生きている。
人はそれぞれ事情を抱え、平然と生きている。
伊集院静氏の有名な言葉だ。
誰もが何らかの事情を抱えている。表面上は順風満帆に見える人でも、その内側には誰にも知られない問題があるかもしれない。
このことを頭に置いておくと、どんなに苦手な相手でも少し優しい気持ちになれる。
イラっとする場面に遭ても
「この人も何かしらの言えない事情を抱えて、それでも懸命に生きているんだな」と。
Mr.Childrenの楽曲にも、こんな一節がある。
誰も皆問題を抱えている
だけど素敵な明日を願っている
臆病風に吹かれて波風が立った世界を
どれだけ愛することができるだろう
自分も、そんな優しさを忘れずに暮らしていきたい。