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諦める自分像⑥ 誰からも好かれる
メンタルの平穏を維持するうえで、「諦める自分像」というものを定めている。
それは、自分はこういう人にはなれないし、無理して目指さなくていいと自分で認める在り方だ。
この考え方を取り入れることで、無駄な努力をせずに自分らしさを守ることができる。
6つ目は、こちら。
⑥誰からも好かれる
生きている限り、嫌われるより好かれる方が良いと考えるのは自然だ。
特に10代や20代の多感な時期には、仲間外れにされる恐怖が強い。
かつての自分もそう考えていた。
ただ、最近はこの考えを捨てた。誰からも好かれるなんてことは、現実的には不可能だと気付いたからだ。
人間は価値観や性格が異なる。自分がある人を苦手だと感じるように、相手もまた自分をそう思うことがあるのは当然だ。全員と相容れない関係になることは避けられない。
特に仕事の場では、相手に対して厳しいことを言わなければならない状況も多い。嫌われ役を引き受けるざるを得ないこともある。
反対に、ウマが合う人も必ずいる。この人とは話が弾む、仕事がスムーズに進む、というタイプ。
全員に嫌われているわけではないのだから、安心して良い。
自分を無理に相手に合わせ続けることは、精神的に疲弊する。
もちろん協調性は組織の中で働く上で重要だが、限界を超えて無理をする必要はない。
本当に合わない相手とは、最低限の関係を維持するだけで十分だ。
相手の年齢や立場も関係ない。上司に対して必要以上にへりくだる必要はないし、後輩に無理に合わせて話をする必要もない。距離を保つことでお互いが尊重し合えることもある。
こうした態度を取っているせいで、他人と深い人間関係を築けていないと感じることも正直ある。が、それでも構わないと割り切っている。
社会人になってから築く人間関係は、深くないことがほとんどだ。むしろ、ある程度ドライな関係の方が楽だし、必要以上に踏み込みすぎないことでストレスも減る。
合わない相手とは距離をとり、嫌われても構わない。自分もまた、他人に対して優劣をつけるし、相手もそうだ。それはごく自然なことだと思っている。
ただし、仕事をするうえでは共通の目標に向かって協力し合う。この姿勢だけは、どんな相手でも崩さないように気をつけている。