見出し画像

結局、Excelが1番

脱・Excelという風潮が広がっている。
これまでExcelで作られていた管理資料や書類を、クラウドサービスに移行しようという流れだ。

正直なところ、個人的には「Excelで十分じゃないか」と感じている。
特に、その扱いやすさには依然として価値がある。

ExcelはMicrosoftのサービスとして何十年も使われ続けてきた。その基本的な操作は昔から大きく変わらないし、この先もおそらく変わらない。そして、サービスが提供されなくなるリスクは極めて低いだろう。
VBAを使えばある程度の作業自動化も可能で、そのためのナレッジがインターネット上に豊富に蓄積されている。

最近では生成AIの登場により、VBAコードの生成も容易になった。Excelを使った業務効率化のハードルは劇的に下がったと感じる。コードから要件書に戻す作業も、生成AIの助けで簡単にこなせるようになった。

クラウドサービスはこうもいかない。まず、使い慣れていないという点で操作の難しさがある。Excelのようなショートカットコマンドや一括操作ができない。データ保全や帳票出力機能など、確かに優れた部分はあるものの、総合的に見て「Excelよりも使いやすい」と思えるサービスには未だ出会ったことがない。

加えて、SaaS型のクラウドサービスには、提供者の事業が傾いたりしてサービスが終了するリスクが常につきまとう。クラウドへ完全移行するのは、かなりのリスクを伴う判断ではないかとも感じる。

ローコード開発ツールも普及しているが、何だかんだその自由度は低い。結局は特定の言語やベンダーに依存せざるを得なくなり、独自の開発環境にロックインされることが多い。これが、かえってベンダーにとってもユーザーにとっても負担となり、メリットが薄いと感じる要因でもある。

「Excelこそ最強だ」という流れがあってもいいのではないだろうか。
こんなことを言うと単なる老害扱いされるかもしれないが…。
それでもやはり、Excelが1番使いやすい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?