コースケコーチの出来るまで。11
そしてその日は突然訪れた。
4年生になると自分達の代での試合が増えて僕は一応レギュラーだった。
試合にもでれてたまにヒットも打てていたし相変わらず野球を楽しんでた。
しかし、訪れてしまったのだ。
それは大会の試合と従姉妹の七五三が重なってしまってダブルヘッダーの1試合だけ出て帰ると言う事があり、親父が迎えに来たのである。
僕の記憶はコーチ達に特別何かきつく何かを言われた記憶はなくあるのはライト前にヒット性の当たりを打ったがライトゴロでアウトになった事だ。ヘッドスライディングも及ばず…。
かたや親父の言い分は迎えに行ったら「コースケがめちゃくちゃ怒られてて、腹が立って鍛えてやろうと思った」とスイッチが入ってしまったそうだ。
「そうだったかなぁ…」と今も思うが良く考えたら僕は親父以上に他人に怒られた事はないので多分、記憶にないのだと思う。
その日から望みもしないのに僕の野球人生は親父が一緒に歩む事になったんだ。
その恐ろしさを想像する所で今日はおしまい。