私は迷医。

私は迷医です。特に、石巻日赤に心筋梗塞疑いで患者紹介するときはほとんど毎回迷医です。こないだは自分が心筋梗塞じゃないかと迷って自分で日赤に飛び込んだんですが。



正直に告白すると、あゆみ野クリニックの院長になってから日赤循環器に「心筋梗塞疑い」として搬送してやっぱり心筋梗塞でしたという患者さんは一人しかいません。でもその人は軽かったので命に別状はありませんでした。あとはみんな「外れ」。



ですが私はそれはあまり気にしていません。日赤の循環器も私のことを狼少年みたいにはみていないようです。だってお互い「逆の誤診をやったらマズいよね」と分かってますから。



そもそも、心電図一枚覧て即座に「急性心筋梗塞だ」と分かるような患者さんはクリニックに来ない。そんなすごいことになってれば胸痛だなんだと症状もはっきり出ますから(重度糖尿病だとそうでもないけど)、普通は自分で救急車呼んでしまいます。結局クリニックにやってきた人の心電図撮っても「うーん、これはどうなんだろう」と迷う患者さんばかりなわけ。ビミョーってやつです。



そういうのは迷ったら送る。どうせそこで私がいくら迷ったって結論出ないし、Trop Tなんていう採血出してもクリニックだと結果届くの翌日なんですから、急性心筋梗塞を疑うときそんなことしてられません。そんな検査は日赤に送ってしまえばあちらで即座に出来るんだから。呼吸器疾患とかだと私も昔取った杵柄で肺機能調べたり胸部CTだけ依頼して自分で診断したりしますが、それはそういう疾患は「一分一秒を争う」訳じゃないからです。急性心筋梗塞は見逃したらそれでアウトなんですから、迷ったら送るんです。それで外れたら万々歳ってわけ。







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