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性別適合手術後、一番最初に感動したのは先輩と並んで立ちションした事

性別適合手術後で一番感動した最初の出来事は職場の先輩とビアガーデン行った時の事。

ビールが大好きな僕は20代の頃は毎年ビアガーデンに行っていた。
2006年の夏、その年は転職した初めての夏で、気の合う先輩とビアガーデンに行った。

ビールを飲みすぎてあっという間にトイレに行きたくなる。最初は交互に行っていたが、ある時同じタイミングになり横並びになった。

初めて、小便器前で用を足しながら会話した瞬間だった。

手術前はできるだけトイレに行かないように我慢したり、水分を取らなかったりしていた。個室に入るタイミングを見計らったり、人の行動を見る癖がついた。

20歳の頃、どうしても立ちションがしたい僕はインターネットでそんな道具がないか検索した。すると日本にはなかったんだが、カナダのアウトドア用品で女性が立ちションできる補助具が売られていて、それを2本購入した。
本体より送料の方がかかったが、期待の方が勝った。

だが実際つけてみると、思った以上に難しかった。成功した試しはなく、それを土台に何度も加工してみたが、結局手術まで上手くいかなかった。

また性別適合手術後のある時、職場の飲み会でトイレに行きたくて我慢しながら飲んでいたんだが、先に違う年上の先輩がトイレに立った。帰ってくるのを待っていたが、我慢できずに僕もそのあとを追ってトイレに行った時、小便器には先輩の姿がなく、入れ違いかな?と思った。
すると僕が出る時に個室から先輩が出てきた。

もしや、吐いてた?と思い「大丈夫ですか?」と聞くと「いや、俺座りションなんよー」と。

内心驚いたが、そうなんですねーと流していると、お母さんが家での立ちション禁止していて、そのせいかわからないけど苦手で、座りションの方が安心だからと言っていた。

確かに便器も床も汚くなるし家では座りションの方が助かるだろうし、僕も家では座るけど、外でも座りションする人もいるんだーと思った。

男性器がない時はあんなにこだわり、立ちションできない事にムキになっていたのが、性別適合手術後は排泄に対して全くストレスがなくなった。

そして、想像以上に立ちションが便利な事だったんだと色んなシーンで感じてきた。
特に冬が嫌いな僕は、パンツを脱がなくて用が足せる事が今だに便利だなーと感じてる。

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